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資料1-2-2診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (35 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
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コエンザイム Q10 などの中間代謝物の欠乏を認める。または、ミトコンドリア DNA の発現異常を
認める。
⑥ミトコンドリア DNA の質的、量的異常又はミトコンドリア関連分子をコードする核遺伝子変異を認める。
2.参考事項
(ア)病理遺伝学的検査
特異度が高い。POLG、PDHA1、SURF1などのミトコンドリア関連分子をコードする核遺伝子の病的
バリアントを認める(Gorman GS, et al. Nature Reviews Disease Primers 2, Article number: 16080,
2016; Frazier AE, et al. J Biol Chem 294:5386-5395, 2019 等を参照)。ここでいう病的バリアントとは
以下のものをいう。
・The American College of Medical Genetics and Genomics(ACMG)の基準(Richards S, et al. Genet
Med 17:405, 2015)で、pathogenic もしくは likely pathogenic と判定されたもの。
・ミトコンドリア DNA の単一欠失・多重欠失等の構造異常、m.3243A>G、m.3271T>C、m.8344A>G、
m.8993T>G、m.8993T>C、m.9176T>C、m.11778A>G、m.13513G>A バリアント等の点変異で、病因的
と報告されている(MITOMAP などを参照)、もしくは病理・生化学的に病因と証明された質的異常が
あるもの。
・罹患臓器でミトコンドリア DNA の量的異常(正常の 20%以下)があるもの。
(イ)病理検査
特異度が高い。骨格筋病理における、酵素活性低下、又は赤色ぼろ線維(ゴモリ・トリクロー
ム変法染色における RRF: ragged-red fiber:RRF)、高 SDH 活性血管(コハク酸脱水素酵素にお
ける SSV:strongly SDH-reactive blood vessel:SSV)、シトクロームc酸化酵素欠損線維、電子
顕微鏡によるミトコンドリア病理学的異常を認める。または、骨格筋以外でも症状のある臓器
野の細胞・組織のミトコンドリア病理異常を認める。核の遺伝子変異の場合は、培養細胞など
でミトファジーの変化や融合・分裂の異常等を確認する。
(イウ)酵素活性・生化学検査
特異度が高い。特異度が高い。罹患組織や培養細胞を用いた酵素活性測定で、電子伝達系、ピ
ルビン酸代謝関連
及び TCA サイクル関連酵素、脂質代謝系関連酵素などの活性低下(組織:
正常の 20%以下、培養細胞:正常の 30%以下)を認める。または、ミトコンドリア DNA の転
写、翻訳の低下を認める。
(ウ)DNA 検査
特異度が高い。病因的と報告されている、又は証明されたミトコンドリア DNA の質的異常である欠
失・重複、点変異(MITOMAP:http://www.mitomap.org/などを参照)や量的異常である欠乏状態(正
常の 20%以下)があること、又は、ミトコンドリア関連分子をコードする核遺伝子の病的変異を認め
る。
(エ)心症状の参考所見
心電図で、房室ブロック、脚ブロック、WPW 症候群、心房細動、ST-T 異常、心房・心室負荷、
左室側高電位、異常 Q 波、左軸偏位を認める。心エコー図で、拡張型心筋症様を呈する場合は
左心室径拡大と駆出率低下を認める。、非拘束性肥大型心筋症様を呈する場合は左室肥大を認め
る。、拡張相肥大型心筋症、拘束型心筋症様を呈する場合は、心房の拡大と心室拡張、左室緻密
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認める。
⑥ミトコンドリア DNA の質的、量的異常又はミトコンドリア関連分子をコードする核遺伝子変異を認める。
2.参考事項
(ア)病理遺伝学的検査
特異度が高い。POLG、PDHA1、SURF1などのミトコンドリア関連分子をコードする核遺伝子の病的
バリアントを認める(Gorman GS, et al. Nature Reviews Disease Primers 2, Article number: 16080,
2016; Frazier AE, et al. J Biol Chem 294:5386-5395, 2019 等を参照)。ここでいう病的バリアントとは
以下のものをいう。
・The American College of Medical Genetics and Genomics(ACMG)の基準(Richards S, et al. Genet
Med 17:405, 2015)で、pathogenic もしくは likely pathogenic と判定されたもの。
・ミトコンドリア DNA の単一欠失・多重欠失等の構造異常、m.3243A>G、m.3271T>C、m.8344A>G、
m.8993T>G、m.8993T>C、m.9176T>C、m.11778A>G、m.13513G>A バリアント等の点変異で、病因的
と報告されている(MITOMAP などを参照)、もしくは病理・生化学的に病因と証明された質的異常が
あるもの。
・罹患臓器でミトコンドリア DNA の量的異常(正常の 20%以下)があるもの。
(イ)病理検査
特異度が高い。骨格筋病理における、酵素活性低下、又は赤色ぼろ線維(ゴモリ・トリクロー
ム変法染色における RRF: ragged-red fiber:RRF)、高 SDH 活性血管(コハク酸脱水素酵素にお
ける SSV:strongly SDH-reactive blood vessel:SSV)、シトクロームc酸化酵素欠損線維、電子
顕微鏡によるミトコンドリア病理学的異常を認める。または、骨格筋以外でも症状のある臓器
野の細胞・組織のミトコンドリア病理異常を認める。核の遺伝子変異の場合は、培養細胞など
でミトファジーの変化や融合・分裂の異常等を確認する。
(イウ)酵素活性・生化学検査
特異度が高い。特異度が高い。罹患組織や培養細胞を用いた酵素活性測定で、電子伝達系、ピ
ルビン酸代謝関連
及び TCA サイクル関連酵素、脂質代謝系関連酵素などの活性低下(組織:
正常の 20%以下、培養細胞:正常の 30%以下)を認める。または、ミトコンドリア DNA の転
写、翻訳の低下を認める。
(ウ)DNA 検査
特異度が高い。病因的と報告されている、又は証明されたミトコンドリア DNA の質的異常である欠
失・重複、点変異(MITOMAP:http://www.mitomap.org/などを参照)や量的異常である欠乏状態(正
常の 20%以下)があること、又は、ミトコンドリア関連分子をコードする核遺伝子の病的変異を認め
る。
(エ)心症状の参考所見
心電図で、房室ブロック、脚ブロック、WPW 症候群、心房細動、ST-T 異常、心房・心室負荷、
左室側高電位、異常 Q 波、左軸偏位を認める。心エコー図で、拡張型心筋症様を呈する場合は
左心室径拡大と駆出率低下を認める。、非拘束性肥大型心筋症様を呈する場合は左室肥大を認め
る。、拡張相肥大型心筋症、拘束型心筋症様を呈する場合は、心房の拡大と心室拡張、左室緻密
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