よむ、つかう、まなぶ。
資料1-2-2診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (4 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
c)髄液の異常所見(等電点電気泳動法によるオリゴクローナルバンド及び/あるいは IgG インデックスの上昇)
陽性
ただし、他の疾患(※)の厳格な鑑別が必要である。
C)二次性進行型 MS の診断
再発寛解型としてある期間経過した後に、明らかな再発がないにもかかわらず病状が徐々に進行する。
2.視神経脊髄炎(NMOSD)
歴史的にはデビック(Devic)病とも呼ばれ、重症の視神経炎と横断性脊髄炎を特徴とする。視神経炎は失明す
ることもまれではなく、視交叉病変により両眼性視覚障害を起こすこともある。また、脊髄炎は、MRI 矢状断では
しばしば3椎体以上に及ぶ長い病変を呈し、軸位断では慢性期には脊髄の中央部に位置することが多い。アク
アポリン4抗体(AQP4 抗体)は NMOSD に特異的な自己抗体であり、半数 80%以上の症例で陽性である。
NMOSD の診断基準として 20062015 年の Wingerchuk らによる International Panel の基準が広く用いられてい
る。
A) Definite AQP4 抗体陽性 NMOSD の診断基準(Wingerchuk ら, 2006) a、b、c の全てを満たす
a.
主要臨床症候(①~⑥)のうち 1 つ以上の症候がみられる
b.
AQP4 抗体の検査結果が陽性
c.
他の疾患(※)を除外できる
主要臨床症候
① 視神経炎(ON)
② 急性脊髄炎
3つの支持基準のうち少なくとも2つ
③
1.3椎体以上に及ぶ連続的最後野症候群(APS):他で説明のつかないしゃっくり又は嘔気及び嘔吐
の発作
④ 急性脳幹症候群
③⑤ 症候性ナルコレプシー、又は NMOSD に典型的な脊髄間脳の MRI 病変を伴う急性間脳症候群
④⑥ 2.MS のため NMOSD に典型的な脳の脳 MRI の基準(*)病変を満たさない伴う症候性大脳症候群
3.
B) AQP4 抗体陽性
*脳 MRI 基準は Paty の基準(4個以上の病変あるいは3個の病変があり、そのうち1個は脳室周囲にある。)と
する。
しかし、AQP4 抗体陽性症例には、上記の Wingerchuk の基準を満たす視神経炎と横断性脊髄炎の両者を有
する症例だけではなく、視神経炎あるいは脊髄炎のいずれか一方のみを呈する症例もある。また、種々の症候
性あるいは無症候性脳病変を呈することもまれではない。そこで、AQP4 抗体陽性で急性炎症性中枢性病変を
伴う場合は、他の疾患が除外されれば、NMOSD に加える。NMOSD ではオリゴクローナル IgG バンドはしばしば
- 4-
陽性
ただし、他の疾患(※)の厳格な鑑別が必要である。
C)二次性進行型 MS の診断
再発寛解型としてある期間経過した後に、明らかな再発がないにもかかわらず病状が徐々に進行する。
2.視神経脊髄炎(NMOSD)
歴史的にはデビック(Devic)病とも呼ばれ、重症の視神経炎と横断性脊髄炎を特徴とする。視神経炎は失明す
ることもまれではなく、視交叉病変により両眼性視覚障害を起こすこともある。また、脊髄炎は、MRI 矢状断では
しばしば3椎体以上に及ぶ長い病変を呈し、軸位断では慢性期には脊髄の中央部に位置することが多い。アク
アポリン4抗体(AQP4 抗体)は NMOSD に特異的な自己抗体であり、半数 80%以上の症例で陽性である。
NMOSD の診断基準として 20062015 年の Wingerchuk らによる International Panel の基準が広く用いられてい
る。
A) Definite AQP4 抗体陽性 NMOSD の診断基準(Wingerchuk ら, 2006) a、b、c の全てを満たす
a.
主要臨床症候(①~⑥)のうち 1 つ以上の症候がみられる
b.
AQP4 抗体の検査結果が陽性
c.
他の疾患(※)を除外できる
主要臨床症候
① 視神経炎(ON)
② 急性脊髄炎
3つの支持基準のうち少なくとも2つ
③
1.3椎体以上に及ぶ連続的最後野症候群(APS):他で説明のつかないしゃっくり又は嘔気及び嘔吐
の発作
④ 急性脳幹症候群
③⑤ 症候性ナルコレプシー、又は NMOSD に典型的な脊髄間脳の MRI 病変を伴う急性間脳症候群
④⑥ 2.MS のため NMOSD に典型的な脳の脳 MRI の基準(*)病変を満たさない伴う症候性大脳症候群
3.
B) AQP4 抗体陽性
*脳 MRI 基準は Paty の基準(4個以上の病変あるいは3個の病変があり、そのうち1個は脳室周囲にある。)と
する。
しかし、AQP4 抗体陽性症例には、上記の Wingerchuk の基準を満たす視神経炎と横断性脊髄炎の両者を有
する症例だけではなく、視神経炎あるいは脊髄炎のいずれか一方のみを呈する症例もある。また、種々の症候
性あるいは無症候性脳病変を呈することもまれではない。そこで、AQP4 抗体陽性で急性炎症性中枢性病変を
伴う場合は、他の疾患が除外されれば、NMOSD に加える。NMOSD ではオリゴクローナル IgG バンドはしばしば
- 4-