よむ、つかう、まなぶ。
別紙1○1 患者申出療養に係る新規技術の科学的評価等について (8 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000203222_00023.html |
出典情報 | 患者申出療養評価会議(第38回 3/17)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
4.凍結装置 CryoCare と Visual-ICE の医療機器としての性能の差異(冷却温度の違い、冷却する機
序の違い、先端部分の形状等)について説明ください。
【回答】
CryoCare を用いて当院が行っていた方法と、今回 Visual-ICE を用いて行う方法の特徴をまとめると
下表のようになります。Visual-ICE は CryoCare よりもニードルが細いですが、同等の凍結範囲を得るこ
とができます。また、CryoCare はニードルが太くて腫瘍に刺さりにくかったため、最初に 0.7mm のガイド
ニードルを腫瘍に穿刺してから、ガイドニードルに沿わせて外筒を穿刺し、その外套の中に凍結ニードル
を留置するという多段階の穿刺方法を用いていました。また、太い外套ニードルの抜去後に重篤な気胸
や血胸が起きないようにするために、外套の中にフィブリン糊を充填してから抜去していました。このよう
に従来 CryoCare で用いていた穿刺手技に比べて、Visual-ICE で用いる穿刺手技はよりシンプルなもの
になります。我々の研究(文献 4)では、-20℃の範囲では組織は病理組織学的に完全に壊死しており、
同範囲は CT 上で濃厚な陰影を呈する部分と一致していました。
Visual-ICE
CryoCare
冷却温度(ニードル先端温度)
-117℃
-140℃
冷却・融解機序(ガス)
アルゴン/ヘリウム
アルゴン/ヘリウム
ニードル径
1.5mm
2.0mm/3.0mm
ニードル 1 本を用いたときの-
25mm
18mm(2.0mm ニードル)
20℃の範囲(横径)
資料 1
ガイドニードルの使用
なし
あり(外径 0.7mm)
外筒の使用
なし
あり(外径 3.0mm/4.0mm)
フィブリン糊の使用
なし
あり
複数ニードルの同時使用
可
可
4)
Hashimoto K, Izumi Y, Yamauchi Y, Yashiro H, Inoue M, Nakatsuka S, Nomori H. Prediction of the
critical thermal zone during pulmonary cryoablation on computed tomography from correlated
experimental and clinical findings. J Thorac Cardiovasc Surg. 2013 Mar;145(3):832-8. doi:
10.1016/j.jtcvs.2012.03.029. Epub 2012 Apr 13. PMID: 22503202.
5.今回の申出療養の対象に、縦隔・胸膜・胸壁悪性腫瘍を含めた理由について説明ください。
【回答】
Visual-ICE は米国 FDA から、肺悪性腫瘍に限らず、胸部外科領域の悪性腫瘍全般に対して適応を認
められています(添付 510(k) summary)。縦隔腫瘍に関しては、胸腺腫に対する CryoCare を用いた凍結
融解壊死療法の有効性が、当院を含む複数の施設から報告されています(文献 5-7)。これらの症例の
一部は胸腺腫の胸膜播種であり、転移性の胸膜悪性腫瘍と言えます。また、原発性胸膜悪性腫瘍であ
る悪性胸膜中皮腫や(文献 8)、胸壁悪性腫瘍(文献 9,10)に対する凍結融解壊死療法の有効性も報告
されています。
同一技術の類似製品(CryoHit)と同時期に、類似製品と同様に「対象疾患及び使用目的等」を「悪性
又は良性の腫瘍並びに過形成及び脈管奇形(心・脳を除き、骨、軟部組織を含む)に対する治療(症状
3
8
序の違い、先端部分の形状等)について説明ください。
【回答】
CryoCare を用いて当院が行っていた方法と、今回 Visual-ICE を用いて行う方法の特徴をまとめると
下表のようになります。Visual-ICE は CryoCare よりもニードルが細いですが、同等の凍結範囲を得るこ
とができます。また、CryoCare はニードルが太くて腫瘍に刺さりにくかったため、最初に 0.7mm のガイド
ニードルを腫瘍に穿刺してから、ガイドニードルに沿わせて外筒を穿刺し、その外套の中に凍結ニードル
を留置するという多段階の穿刺方法を用いていました。また、太い外套ニードルの抜去後に重篤な気胸
や血胸が起きないようにするために、外套の中にフィブリン糊を充填してから抜去していました。このよう
に従来 CryoCare で用いていた穿刺手技に比べて、Visual-ICE で用いる穿刺手技はよりシンプルなもの
になります。我々の研究(文献 4)では、-20℃の範囲では組織は病理組織学的に完全に壊死しており、
同範囲は CT 上で濃厚な陰影を呈する部分と一致していました。
Visual-ICE
CryoCare
冷却温度(ニードル先端温度)
-117℃
-140℃
冷却・融解機序(ガス)
アルゴン/ヘリウム
アルゴン/ヘリウム
ニードル径
1.5mm
2.0mm/3.0mm
ニードル 1 本を用いたときの-
25mm
18mm(2.0mm ニードル)
20℃の範囲(横径)
資料 1
ガイドニードルの使用
なし
あり(外径 0.7mm)
外筒の使用
なし
あり(外径 3.0mm/4.0mm)
フィブリン糊の使用
なし
あり
複数ニードルの同時使用
可
可
4)
Hashimoto K, Izumi Y, Yamauchi Y, Yashiro H, Inoue M, Nakatsuka S, Nomori H. Prediction of the
critical thermal zone during pulmonary cryoablation on computed tomography from correlated
experimental and clinical findings. J Thorac Cardiovasc Surg. 2013 Mar;145(3):832-8. doi:
10.1016/j.jtcvs.2012.03.029. Epub 2012 Apr 13. PMID: 22503202.
5.今回の申出療養の対象に、縦隔・胸膜・胸壁悪性腫瘍を含めた理由について説明ください。
【回答】
Visual-ICE は米国 FDA から、肺悪性腫瘍に限らず、胸部外科領域の悪性腫瘍全般に対して適応を認
められています(添付 510(k) summary)。縦隔腫瘍に関しては、胸腺腫に対する CryoCare を用いた凍結
融解壊死療法の有効性が、当院を含む複数の施設から報告されています(文献 5-7)。これらの症例の
一部は胸腺腫の胸膜播種であり、転移性の胸膜悪性腫瘍と言えます。また、原発性胸膜悪性腫瘍であ
る悪性胸膜中皮腫や(文献 8)、胸壁悪性腫瘍(文献 9,10)に対する凍結融解壊死療法の有効性も報告
されています。
同一技術の類似製品(CryoHit)と同時期に、類似製品と同様に「対象疾患及び使用目的等」を「悪性
又は良性の腫瘍並びに過形成及び脈管奇形(心・脳を除き、骨、軟部組織を含む)に対する治療(症状
3
8