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別紙3 (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00042.html
出典情報 先進医療会議(第108回先進医療会議、第129回先進医療技術審査部会 3/3)《厚生労働省》
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先進医療審査の事前照会事項に対する回答3

先進医療技術名: 反復経頭蓋磁気刺激による治療抵抗性うつ病の維持療法
2022 年 2 月 17 日
所属・氏名:国立精神・神経医療研究センター 鬼頭伸輔

※照会に伴い変更が生じた場合は、関係書類も併せて修正して下さい。
1.(照会回答 2-1 に関連して)
ランダム化治療中止試験デザインを採用しない理由として、主要評価項目を Sevova らのメタ解析
の結果に基づいて症例数設計をしていること、12 カ月時点での再燃・再発率の結果を基に保険収載
の要望を提出する予定であることと説明されています。一方で、Sevova らのメタ解析の結果から、3、
6 カ月における反応率にワイブル分布を当てはめて 12 カ月の反応率が推定されています。
このことから、仮に、急性期治療から併用している薬物治療下で rTMS 維持治療あり群となし群を
ランダムに割付けたランダム化治療中止試験デザインを採用した場合、再燃・再発などによる中止
までの期間を評価することで累積再燃・再発率(3 カ月、6 カ月、12 カ月)の評価が可能になると考え
られますので、参考までにこの試験デザインで必要となる症例数を提示してください。
その結果、症例数がより少数で済む結果であるとすれば、なぜこの方法を採用されないのかご回
答をお願い致します。
【回答】
Senova et al., 2019 で報告された、維持 rTMS 療法あり群の 3 か月後、6 か月後の反応率のそれぞれ
76.2%、61.1%、維持 rTMS 療法なし群の 3 か月、6 か月の反応率それぞれ 56.1%、38.5%に対して指数分布
を仮定し、time to event 型のエンドポイントとしてログランク検定を行うデザインでは、必要症例数は片群
144 人(検出力 80%、α5%、登録 2 年、観察 1 年)、193 人(検出力 90%、他の条件は同じ)であり、本試
験の計画より少なくはなりませんでした。また、上記 Senova et al.の報告における急性期 rTMS 療法後
3,6,12 カ月の反応率(維持療法を問わない)に指数分布を当てはめたところ、12 か月後の当てはまり
が悪く、報告値は指数分布ほど低下しなかったため、指数分布に基づく time to event 型エンドポイントで
の試算は群間差が過大評価になっている可能性がありました。
以上が、指数分布より柔軟なワイブル分布を用いて 12 か月後の群間差を見積もり、その時点をエン
ドポイントとした理由です。
2. (照会回答 2-2 に関連して)
現在、主要評価項目の解析方法としてカイ二乗検定、ロジスティック回帰分析、傾向スコアで背景を
調整した解析を行う旨が記載されていますが、多重性の問題は考慮しなくても問題ないでしょうか。
また、ロジスティック回帰及び傾向スコアにおける調整因子については、最終的には統計解析計画
書が固定されるまでに選択されると思われますが、現時点で想定される因子に関してプロトコルに記
載する必要及び解析の詳細を記載する必要はないでしょうか。
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