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資料1-2 早期導入を要望する医療機器等に関する要望書【No.2022-1】 (29 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34023.html |
出典情報 | 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会(第36回 7/7)《厚生労働省》 |
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(別添様式1)
態学的検査である心臓超音波検査、意図的に不整脈を起こすことで罹患している不整脈を精査する
心臓電気生理学的検査が用いられ、心筋細胞における電気生理学的異常を検査するには、心電図は
不整脈診断において最も重要である。本邦で汎用されているのは 48 時間ホルター心電計であるが、
イベントレコーダーで検出できた不整脈の 36.6%が検出できず、47%の心房細動、37%の房室ブロッ
クを伴うエピソードを含め、51.1%のエピソードが 48 時間以上の経過で発生していたことも報告さ
れている 48)。Turakhia ら 48)によると 48 時間のホルターモニタリング期間後に Zio 診断システムを
用い 14 日間のモニタリング後の診断率を比較した時に、
あらゆる不整脈(62.2% vs. 43.9%、
p <0.0001)
及び症候性不整脈(9.7% vs 4.4%, p <0.0001)においても高い結果であったことを報告している。
Barrett49)及び Rosenberg50)も前向き臨床研究において、24 時間型ホルターモニタリングとの比較を行
い診断率の改善を示している。このように複数文献において、24-48 時間以上のモニタリングの重
要性が示されている。
不整脈検知後の管理の重要性については、KP-RHYTHM Study51),52)において、AF バーデンの頻度
について ATRIA または CHA2DS2-VASc 脳卒中リスクスコアで調整し、AF バーデンの最高三分位
(11.4%)は、下位 2 三分位の合計と比較して、抗凝固薬を服用していない間の血栓塞栓症の調整後
発生率が 3 倍以上高いことが報告されている(調整ハザード比、3.13 [95%CI, 1.50-6.56] 及び 3.16
[95%CI, 1.51-6.62])
。さらに、本研究では心房細動または心房粗動(AFL)の既往がなく、14 日間の
パッチ型連続モニター、24 時間ホルター心電計、30 日イベントモニター(外部ループレコーダ)
による外来心電図モニターを受けたマッチされた成人 330 例(平均年齢 64 歳、女性 40%、非白人
30%)について、不整脈モニタリング戦略別の診断成績、アウトカムを比較した。対象は年齢、性
別、部位、14 日間のパッチ型連続モニター使用の有無、モニタリングの適応でマッチングされ、そ
の後のモニタリングの結果、管理の変更、臨床転帰、リソースの利用について追跡調査した。30 秒
以上の AF/AFL は、ホルター群で 0%(p=0.04)
、イベントモニター群で 3%(p=0.07)に対し、14
日間のパッチ型連続モニター群で 6%に認められた。非持続性心室頻拍は、14 日間のパッチ型連続
モニター群では 24%、ホルター群では 8%(p<0.001)
、イベントモニター群では 4%(p<0.001)で
認められた。
14 日間のモニタリングに加えて、AI アルゴリズムによる不整脈の検知は、循環器内科医同等また
はそれ以上の精度が可能であり、類似品にはなくアンメットニーズとなっている。Zio 診断システ
ムに関して、2022 年 4 月時点で約 60 報以上の文献が報告されている。Yenikomshian らのシステマ
ティックレビューによると 35)、Zio 診断システムとホルター心電図の検出率を比較した文献は 5 文
献あり、何れの文献でも Zio 診断システムでモニタリングされた患者の方で検出率が高い傾向のあ
ることが示された(表 2)
。
表2
29
態学的検査である心臓超音波検査、意図的に不整脈を起こすことで罹患している不整脈を精査する
心臓電気生理学的検査が用いられ、心筋細胞における電気生理学的異常を検査するには、心電図は
不整脈診断において最も重要である。本邦で汎用されているのは 48 時間ホルター心電計であるが、
イベントレコーダーで検出できた不整脈の 36.6%が検出できず、47%の心房細動、37%の房室ブロッ
クを伴うエピソードを含め、51.1%のエピソードが 48 時間以上の経過で発生していたことも報告さ
れている 48)。Turakhia ら 48)によると 48 時間のホルターモニタリング期間後に Zio 診断システムを
用い 14 日間のモニタリング後の診断率を比較した時に、
あらゆる不整脈(62.2% vs. 43.9%、
p <0.0001)
及び症候性不整脈(9.7% vs 4.4%, p <0.0001)においても高い結果であったことを報告している。
Barrett49)及び Rosenberg50)も前向き臨床研究において、24 時間型ホルターモニタリングとの比較を行
い診断率の改善を示している。このように複数文献において、24-48 時間以上のモニタリングの重
要性が示されている。
不整脈検知後の管理の重要性については、KP-RHYTHM Study51),52)において、AF バーデンの頻度
について ATRIA または CHA2DS2-VASc 脳卒中リスクスコアで調整し、AF バーデンの最高三分位
(11.4%)は、下位 2 三分位の合計と比較して、抗凝固薬を服用していない間の血栓塞栓症の調整後
発生率が 3 倍以上高いことが報告されている(調整ハザード比、3.13 [95%CI, 1.50-6.56] 及び 3.16
[95%CI, 1.51-6.62])
。さらに、本研究では心房細動または心房粗動(AFL)の既往がなく、14 日間の
パッチ型連続モニター、24 時間ホルター心電計、30 日イベントモニター(外部ループレコーダ)
による外来心電図モニターを受けたマッチされた成人 330 例(平均年齢 64 歳、女性 40%、非白人
30%)について、不整脈モニタリング戦略別の診断成績、アウトカムを比較した。対象は年齢、性
別、部位、14 日間のパッチ型連続モニター使用の有無、モニタリングの適応でマッチングされ、そ
の後のモニタリングの結果、管理の変更、臨床転帰、リソースの利用について追跡調査した。30 秒
以上の AF/AFL は、ホルター群で 0%(p=0.04)
、イベントモニター群で 3%(p=0.07)に対し、14
日間のパッチ型連続モニター群で 6%に認められた。非持続性心室頻拍は、14 日間のパッチ型連続
モニター群では 24%、ホルター群では 8%(p<0.001)
、イベントモニター群では 4%(p<0.001)で
認められた。
14 日間のモニタリングに加えて、AI アルゴリズムによる不整脈の検知は、循環器内科医同等また
はそれ以上の精度が可能であり、類似品にはなくアンメットニーズとなっている。Zio 診断システ
ムに関して、2022 年 4 月時点で約 60 報以上の文献が報告されている。Yenikomshian らのシステマ
ティックレビューによると 35)、Zio 診断システムとホルター心電図の検出率を比較した文献は 5 文
献あり、何れの文献でも Zio 診断システムでモニタリングされた患者の方で検出率が高い傾向のあ
ることが示された(表 2)
。
表2
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