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総-4○個別事項(その2)について (58 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00218.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第559回 10/18)《厚生労働省》 |
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脳梗塞治療におけるDrip and Ship法について
中医協 総-2
元.10.18
⚫ 脳梗塞の急性期治療において、一次搬送された施設からより専門的な医療機関に二次搬送された割合は増加している。
⚫ 治療においてrt-PAを投与する場合、発症から投与までの時間が短い方が患者の予後がよく、rt-PAを投与した上で血管内治
療等の専門的治療が可能な医療機関に搬送する方法(Drip and Ship法)が活用されている。
※ Drip and ship法:遠隔診療等を用いることによって、脳卒中に精通した医師の指示下にrt-PA療法を開始した上で、血管内治療が可能な施設を含む、
より専門的な診療が可能な施設に、脳梗塞患者を搬送することをいう。
Drip and Ship法とMother Ship法を
比較した場合の臨床転帰
脳梗塞の急性期治療において一次搬送施設から
より専門的な医療機関に二次搬送された割合
(%)
20
15
10
5
0
Drip and ship
11.8%
15.9%
2016
2017
⚫ 脳梗塞の急性期治療において血管内治療が行われた症
例のうち、一次搬送施設からより専門的な医療機関に二
次搬送された割合は約16%あり、増加している。
出典:厚生労働科学研究費補助金「脳卒中の急性期医療体制における施設間
連携体制構築のための研究」
rt-PAを投与するまでの時間と予後
⚫ 脳梗塞の超急性期では、
発症からrt-PAを投与する
までの時間が短い方が、
患者の予後がよい。
出典:Lancet 2014;384:1929-1935
<90日後
転帰 mRS0-1
(オッズ比)>
n
368
Mother ship
(tPA治療を行ったも
の)
1926
年齢
23-98 (76, 74.4)
16-103 (77,75.6)
0.072
男性
216 (58.7%)
1079 (56.0%)
0.34
発症前mRS 0-1
302 (83.0%)
1483 (77.7%)
0.021
SICH
25 (7.1%)
118 (6.7%)
0.79
発症90日後mRS 6
37 (10.1%)
187 (9.7%)
0.85
発症90日後mRS 5- 88 (23.9%)
6
発症90日後mRS 0- 161 (43.8%)
2
474 (24.7%)
0.76
834 (43.4%)
0.91
P値
⚫ 脳梗塞に対して血管内治療を行った症例において、Drip
and Ship法でrt-PA静注療法を行った例と自施設でrt-PA
静注療法を行った例では、安全性に差はなかった。
<rt-PA療法開始時間>
※ Mother ship:脳卒中発症後、血管内治療が可能な施設を含む専門的な施設に直
接搬送されること
※ SICH::symptomatic intracranial hemorrhage (症候性頭蓋内出血)
※ mRS::modified Rankin Scale
0=後遺症無く軽快,6=死亡, であり、数値が低いほど転帰良好を示す
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中医協 総-2
元.10.18
⚫ 脳梗塞の急性期治療において、一次搬送された施設からより専門的な医療機関に二次搬送された割合は増加している。
⚫ 治療においてrt-PAを投与する場合、発症から投与までの時間が短い方が患者の予後がよく、rt-PAを投与した上で血管内治
療等の専門的治療が可能な医療機関に搬送する方法(Drip and Ship法)が活用されている。
※ Drip and ship法:遠隔診療等を用いることによって、脳卒中に精通した医師の指示下にrt-PA療法を開始した上で、血管内治療が可能な施設を含む、
より専門的な診療が可能な施設に、脳梗塞患者を搬送することをいう。
Drip and Ship法とMother Ship法を
比較した場合の臨床転帰
脳梗塞の急性期治療において一次搬送施設から
より専門的な医療機関に二次搬送された割合
(%)
20
15
10
5
0
Drip and ship
11.8%
15.9%
2016
2017
⚫ 脳梗塞の急性期治療において血管内治療が行われた症
例のうち、一次搬送施設からより専門的な医療機関に二
次搬送された割合は約16%あり、増加している。
出典:厚生労働科学研究費補助金「脳卒中の急性期医療体制における施設間
連携体制構築のための研究」
rt-PAを投与するまでの時間と予後
⚫ 脳梗塞の超急性期では、
発症からrt-PAを投与する
までの時間が短い方が、
患者の予後がよい。
出典:Lancet 2014;384:1929-1935
<90日後
転帰 mRS0-1
(オッズ比)>
n
368
Mother ship
(tPA治療を行ったも
の)
1926
年齢
23-98 (76, 74.4)
16-103 (77,75.6)
0.072
男性
216 (58.7%)
1079 (56.0%)
0.34
発症前mRS 0-1
302 (83.0%)
1483 (77.7%)
0.021
SICH
25 (7.1%)
118 (6.7%)
0.79
発症90日後mRS 6
37 (10.1%)
187 (9.7%)
0.85
発症90日後mRS 5- 88 (23.9%)
6
発症90日後mRS 0- 161 (43.8%)
2
474 (24.7%)
0.76
834 (43.4%)
0.91
P値
⚫ 脳梗塞に対して血管内治療を行った症例において、Drip
and Ship法でrt-PA静注療法を行った例と自施設でrt-PA
静注療法を行った例では、安全性に差はなかった。
<rt-PA療法開始時間>
※ Mother ship:脳卒中発症後、血管内治療が可能な施設を含む専門的な施設に直
接搬送されること
※ SICH::symptomatic intracranial hemorrhage (症候性頭蓋内出血)
※ mRS::modified Rankin Scale
0=後遺症無く軽快,6=死亡, であり、数値が低いほど転帰良好を示す
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