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資料1-2 調査結果報告書 (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24579.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和3年度第31回 3/22)《厚生労働省》
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Growth Hormone Deficiency – An Analysis of KIGS Data(J Pediatr 2018; 198: 260-4)
Pfizer International Growth Database である KIGS データベースを用いて、1 型糖尿病を合併
する小児 GHD 患者を対象に、GH 治療に対する反応性及び GH の投与量の解析を目的とし
たコホート研究が行われた。治療開始後 1 年間の観察が可能であった 1 型糖尿病を合併す
る小児 GHD 患者として 33 例が特定された。治療開始時に 1 型糖尿病を合併していない
GHD 患者と比較して、GH 治療に対する治療反応性及び GH の投与量は同程度であった。1
型糖尿病を合併する GHD 患者において、有害事象は 11 件確認された(「頭痛」、
「急性副鼻
腔炎」

「母斑」

「アレルギー反応」

「胸壁挫傷」

「膝損傷」、
「外眼部異物」

「糖尿病性腎症
及び糖尿病網膜症の発症」

「低血糖」
「メタボリックコントロールの悪化」及び「急性膵炎」
各 1 件)。メタボリックコントロールの悪化は、医師によりソマトロピン製剤との関連があ
りとされ、GH の減量が行われた。メタボリックコントロールの悪化以外の有害事象は、医
師により因果関係を否定された。重篤な有害事象は急性膵炎の 1 件であったが、医師により
因果関係を否定された。
5.2 成人成長ホルモン分泌不全症に対する成長ホルモン補充療法の実態

グロウジェクト

使用成績調査から(内分泌・糖尿病・代謝内科 2018; 47: 150-68)
AGHD の専門医が在籍する 64 医療機関 71 診療科で診療された重症 AGHD 患者を対象
に、日常診療でグロウジェクトを投与された患者全例を対象とした使用成績調査が行われ
た。安全性評価対象は 235 例であった。本調査には、糖尿病(境界型を含む)の合併症及び
既往歴を有する 11 例が組み入れられた。ソマトロピン製剤投与後に糖尿病に至った境界型
糖尿病 1 例を除いた 10 例において、糖尿病の増悪は認められなかった。
5.3 重症成人成長ホルモン分泌不全症(AGHD)に対する成長ホルモン(GH)補充療法中
に糖尿病が増悪し補充療法を中止した 1 例 (糖尿病 2018; 61: S-255)
20 代男性。2 歳時に頭蓋咽頭腫と診断。3 歳時の 2 回の手術と γ-ナイフ治療後の汎下垂体
機能低下症に対して GH 治療を継続していた。経過中に体重増加及び境界型糖尿病が出現
し、入院歴あり。外来通院中に体重が再増加し、随時血糖値が 400 mg/dL 台に上昇した。
GH 治療を中止し SGLT2 阻害薬等による内服加療を開始したが、コントロール不良のため
加療目的に入院した。入院時ボディマス指数(BMI)は 41 であり、脂肪肝を認めた。糖尿
病食 1,600 kcal で管理し、入院 25 日目の時点で約 4 kg 減量、随時血糖値は 120 mg/dL 前後
に改善し退院となった。
5.4 重症成人成長ホルモン分泌不全症における成長ホルモン補充療法による治療 1 年後の
糖代謝への影響に関する検討 (Diabetes Frontier 2017; 28: 594-8)
GH 治療を施行中の下垂体機能低下症を合併する重症 AGHD 患者 9 例(糖尿病合併例が
3 例、非合併例が 6 例)を対象に、GH 治療が糖代謝に及ぼす影響を検討した後ろ向き観察
研究が行われた。主要評価項目は治療 1 年間の空腹時血糖値の変化とされた。結果、全ての

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