第１章 はじめに

（３）市中における流行状況の動向把握
国内の流行状況や、今後の感染症の発生動向の予測や公衆衛生対策等を検
討することを目的とする。例えば、抗体保有割合調査、下水サーベイランス
等がある。
（４）重症者・死亡例の把握
感染症の特徴や病原体の性状（病原性、感染性、薬剤感受性等）の変化を
監視することを目的とする。例えば、入院サーベイランス（指定届出機関か
らの届出や、厚生労働省令で定める感染症指定医療機関5からの退院等の提出
によるもの）、死亡例の把握等がある。
なお、ワクチン接種状況の把握及び安全性の評価については、「ワクチンに
関するガイドライン」に記載する。
（５）病原体の動向把握
新たな変異株、特に公衆衛生上のリスクに繋がる可能性のある変異株を早
期に探知することを目的とする。例えば、病原体ゲノムサーベイランスがあ
る。
（６）ワンヘルス・アプローチ6
人獣共通感染症を含め、動物が保有する病原体に関して関係機関が得た情
報を収集・共有・集約化し、新型インフルエンザ等の出現の監視に活用する
ことを目的とする。例えば、家きんや豚及び野生動物が保有するインフルエ
ンザウイルスサーベイランスがある。

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本サーベイランスガイドラインにおいて、厚生労働省令に定める感染症指定医療機関とは、特定感染症
指定医療機関、第一種感染症指定医療機関、第二種感染症指定医療機関及び第一種協定指定医療機関。
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人間及び動物の健康並びに環境に関する分野横断的な課題に対し、関係者が連携してその解決に向けて
取り組むこと。

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