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資料1-2-14診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (24 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
Definite を対象とする。
(1)臨床症状
①ガラクトース血症 I 型:ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ(GALT)欠損症
常染色体性劣性遺伝疾患で、日本での発生頻度は約 1/90 万。新生児早期から、哺乳開始後、不機嫌、食
欲不振、下痢、嘔吐などの消化器症状、体重増加不良がみられる。低血糖、尿細管障害、白内障、肝障害
(黄疸、肝脾腫、肝逸脱酵素上昇など)を来し、敗血症、髄膜炎などの感染症を併発する。乳糖除去を行わな
ければ致死的疾患である。
(2)一般検査所見
病状に応じて肝逸脱酵素の上昇、ビリルビン値の上昇、腎機能異常、易感染性を認める。
(3)診断の根拠となる特殊検査
ガラクトース血症は新生児マススクリーニングの対象疾患であり、ボイトラー法により GALT 活性が、酵素
法によりガラクトース、ガラクトース‐1‐リン酸の定量が行われる。疾患特異的な検査として遺伝子解析も行わ
れる。
ガラクトース血症 I 型:GALT 欠損症
ボイトラー法、ペイゲン法ともに異常となる。酵素法によるガラクトース、ガラクトース‐1‐リン酸値の測定ではと
もに 40~50mg/dL 以上となることが多い。
① ボイトラー法で、正常でみられる蛍光反応が減弱あるいは消失している。
②① 酵素法によるガラクトース、ガラクトース-1-リン酸の測定で異常高値を示す(ガラクトース-1-リン酸;
15mg/dL 以上)もの。
② ボイトラー法で、正常でみられる蛍光反応が減弱あるいは消失している。
③ 遺伝子解析は一般的で GALT 遺伝子には行われていない遺伝子変異を認めるもの。

(4)鑑別診断
①ガラクトース血症 II 型:ガラクトキナーゼ欠損症
ボイトラー法正常。ガラクトース高値を認めるが、ガラクトース‐1‐リン酸を検出しないものせず、ガラクトキ
ナーゼ活性低下または GALK1 遺伝子に遺伝子変異を認める。
②ガラクトース血症 III 型:UDP ガラクトース-4-エピメラーゼ欠損症
ボイトラー法正常で、酵素活性測定によってガラクトース-1-リン酸がガラクトースよりも優位に上昇し、UDP
ガラクトース-4-エピメラーゼ活性低下または GALE 遺伝子に遺伝子変異を認めるもの。
③③ガラクトース血症 IV 型:ガラクトースムタロターゼ欠損症

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