【参考資料2】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書2021 (23 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29073.html |
出典情報 | 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第10回 11/21)《厚生労働省》 |
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データ元:JANIS
グラム陽性菌での状況としては、黄色ブドウ球菌において MRSA の割合が 50%程度であり、近年
減少にあるものの、諸外国と比較すると未だに高い水準にある。また、その割合は、200 床未満の医
療機関の方が、200 床以上の医療機関よりも高い(表 10)。腸球菌属では、多くの国で VCM 耐性の
増加が問題となっているが、日本では、表 11、12 に示す通り Enterococcus faecalis では、0.05%未
満、Enterococcus faecium でも1.4%と海外に比較して比較的低い水準にある。しかし E. faecium
では 2020 年も VCM 耐性率が多く、一部の地域で VCM 耐性 E. faecium による広域な病院内アウト
ブレイクが認められた。今後の地域での耐性率の変化を慎重に観察する必要がある。肺炎球菌におけ
るペニシリンへの耐性率については、髄液検体(表 13)は、検査された検体の総数が 100 検体程度
と少ないため、年により耐性率の数値にばらつきがあるが、概ね 40%前後で推移している。髄液以外
の検体(表 14)では1%未満、中間耐性率を足しても5%未満と、低い水準で推移している。
ⅰ. Staphylococcus aureus
表 7 全 Staphylococcus aureus *耐性率の推移(%)
BP
PCG
0.25
MPIPC
4
CFX
8
CEZ
GM
32
16
EM
8
CLDM
4
MINO
16
VCM
16
TEIC
32
LVFX
4
LZD
8
DAP
2
2018
2019
2020
75.4
75.1
74.3
(287,805)
(295,031)
(281,583)
47.8
47.7
47.5
(266,047)
(265,763)
(243,162)
46.1
46.0
46.1
(57,604)
(64,239)
(61,811)
20.7
19.7
19.3
(360,772)
(366,803)
(339,052)
30.4
28.9
27.5
(345,964)
(350,425)
(325,197)
51.7
51.2
50.5
(325,918)
(329,090)
(302,105)
22.0
20.4
18.9
(340,953)
(350,136)
(325,568)
12.2
10.5
9.7
(377,507)
(385,264)
(360,076)
0.0
0.0
0.0
(374,982)
(382,254)
(356,747)
<0.05
<0.05
<0.05
(336,502)
(340,855)
(314,742)
50.4
51.7
52.3
(358,941)
(368,676)
(344,943)
<0.05
<0.05
<0.05
(286,366)
(294,735)
(276,069)
0.3
0.3
0.3
(72,401)
(98,366)
(108,416)
BP の単位は µg/ml。括弧内は薬剤感受性試験を実施した菌株数。
*2018 年から集計を開始した。-:調査を実施していない区分。
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