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【参考資料2】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書2021 (46 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29073.html
出典情報 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第10回 11/21)《厚生労働省》
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(2)動物
① 家畜由来細菌
データ元:動物由来薬剤耐性菌モニタリング(JVARM)
JVARM では、CLSI に準拠した微量液体希釈法による薬剤感受性試験を実施し、収集した各種菌株
の抗菌剤の MIC 値を測定している。なお、ブレイクポイント(BP)は、CLSI で規定されている薬剤
についてはその値を採用し、CLSI で規定されていない薬剤については、EUCAST で規定されている
値又は微生物学的 BP(二峰性を示す MIC 分布の中間点)を採用した。
病畜由来細菌
病畜由来細菌については、家畜保健衛生所において病性鑑定を実施した家畜から分離された菌を調
査対象とした
ⅰ. Salmonella spp.
2011 年から 2018 年は 11 薬剤、2019 年は 12 薬剤を対象として調査を行った。2019 年に 20 株以
上が収集された牛及び豚由来株の耐性率については、アンピシリン(ABPC)に対して 50%を超える
耐性が認められた。一方ヒトの医療で重要な抗菌剤であるセフォタキシム(CTX)及びシプロフロキ
サシン(CPFX)の牛及び豚由来株での耐性率は 2%未満であり、メロペネム(MEPM)に対する耐
性率は 0.0%であった。なお 2016 年から、セファゾリン(CEZ)、コリスチン(CL)及び CPFX は
CLSI の変更後の低い BP と変更している点に留意する必要がある。また、2014 年から 2019 年に病
畜から分離されたサルモネラの血清型は、牛では S. Typhimurium 及びその単相変異型である S. 4:i:が多く、豚では、S. Typhimurium、S. 4:i:-及び S. Choleraesuis が、鶏では、S. Schwarzengrund、

S. Infantis 及び S. Enteritidis が多かった。血清型別の耐性率については、牛由来の S. Typhimurium
で ABPC、豚由来の S. Choleraesuis では ABPC、TC 及び ST 合剤(ST)に対して 50%を超える耐
性が認められた。また牛及び豚由来の S. 4:i:-では ABPC 及び TC、鶏由来の S. Infantis では TC、同
じく鶏由来の S. Schwarzengrund ではカナマイシン(KM)、TC 及び ST に対していずれも 70%を
超える耐性が認められた。一方ヒトの医療で重要な抗菌剤である CTX 及び CPFX に対する耐性率は
いずれの血清型においても 4%未満であった。

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