【参考資料2】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書2021 (37 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29073.html |
出典情報 | 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第10回 11/21)《厚生労働省》 |
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データ元:国立感染症研究所
2015 年~2020 年に分離された淋菌(それぞれ 618 株、675 株、982 株、1167 株、1023 株、825
株)の薬剤感受性試験(EUCAST の判定基準に基づく;表 30 参照)の結果、セフトリアキソン
(CTRX)耐性率は 2015 年以降、6.2%、4.3%、4.3%、3.5%、5.4%、2.7%であった。CLSI の基準で
も耐性を判定される MIC 0.5µg/ml 以上の株についても 2015 年以降 0.6%、0.4%、0.5%、0.3%、
0.4%存在したが、2020 年は存在しなかった。スペクチノマイシン(SPCM)耐性株は存在しなかっ
た。一方で、アジスロマイシン(AZM)耐性率は 2015 年では 13.0%であったものが、2016 年以降
2020 年までは 33%~43.9%の間で推移している。
CLSI では耐性基準が設定されていないが、23S rRNA 遺伝子変異株の AZM MIC の分布から2
µg/ml
以上を示す株を非野生型と称している。参考値ながらも耐性率を調べたところ(参考資料
(8)参照)、2015~2020 年ではそれぞれ 3.2%、4.0%、4.0%、6.3%、7.5%、7.0%の株が2µg/ml
以上を示し、増加傾向を示した。また、国内の臨床評価からは AZM MIC1µg/ml 以上を示す株は耐
性とすることが妥当と考えられることから、その基準(R:≧1µg/ml)を採用した場合の耐性率は、
2015~2020 年ではそれぞれ、11.0%、9.3%、11.2%、15.9%、14.9%、14.3%が耐性と評価された。
他の 3 剤に関しては、セフィキシム(CFIX)耐性株が約 30~40%、CPFX 耐性株が約 60~80%を占
めていた。ベンジルペニシリン(PCG)に対しては 80%以上が治療効果を望めない株であった。
表 30 Neisseria gonorrhoeae の耐性率(%)
2015 年
2016 年
2017 年
2018 年
2019 年
2020 年
(618 株)
(675 株)
(982 株)
(1167 株)
(1023 株)
(825 株)
CTRX
6.2
4.3
4.3
3.5
5.4
2.7
SPCM
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
AZM
13.0
33.5
42.6
43.9
40.1
40.2
PCG*
38.4(96.6)
36.3(96.9)
37.8(99.0)
31.7(82.5)
35.8(88.5)
37.1(98.9)
CFIX
36.2
43.2
31.0
28.4
33.4
33.1
CPFX
79.5
78.0
75.8
66.9
64.6
71.2
感受性・耐性判定は、EUCAST(参考資料8)の基準を用いた。*括弧内の数字は、耐性と中間耐性の率の和。
EUCAST による耐性判定基準は、次の通り。CTRX(>0.125 ㎍/mL),SPCM(>64 ㎍/mL),AZM(>0.5 ㎍/mL),
PCG(>1 ㎍/mL),CFIX(>0.125 ㎍/mL),CPFX(>0.06 ㎍/mL)
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