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別紙1○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00055.html
出典情報 先進医療会議(第119回 3/2)《厚生労働省》
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令和5年2月 10 日
「着床前胚異数性検査(整理番号B134)」の有効性・安全性にかかる評価について
先進医療技術審査部会
座長

竹内



大阪大学医学部附属病院から申請のあった新規技術について、先進医療技術審査部
会で安全性・有効性について検討を行い、その結果を以下の通りとりまとめたので報
告いたします。
1.申請医療機関からの申請に基づく先進医療の概要
先進医療の名称:着床前胚異数性検査
適応症:胚移植を受ける不妊症患者のうち、以下の①~③の選択基準のいずれ
かを満たす者
①反復する体外受精又は顕微授精・胚移植(ART)の不成功の既往を有する者
②反復する流死産の既往を有する者
③患者もしくはそのパートナーいずれかの染色体構造異常(均衡型染色体転
座など)が確認されている場合
内容:
(概要・先進性)
近年、体外受精で胚移植可能となるまで十分に発育した胚を移植しても、妊娠しない、
または流産する症例が多く、特に年齢が高くなるとその傾向が顕著であることが課題と
されている。移植可能な状態まで発育した胚の半数以上に染色体の数的異常が認められ、
結果的に子宮に戻しても着床しない、または着床しても流産に至ることが明らかとなっ
てきた。晩婚、晩産化が顕著な我が国では、繰り返し体外受精-胚移植(ART)を行うこ
との身体的、精神的、経済的、社会的負担が無視できない状況となっている。加えて、
妊娠しても流産となった場合には流産手術を要し、さらに身体的、精神的、経済的負担
を負うこととなる。
一方、移植する前に胚の異数性を含む着床能、発育能を判定することができれば、こ
れらの負担を回避できるとの考えに基づいて導入されたのが、着床前胚異数性検査
(PGT-A)である。PGT-A によって胚染色体数を移植前に評価し、着床、発育がより期
待できる胚を移植することで、ART の成功率を高め流産を回避できる可能性があると考
えられている。
本研究では、PGT-A により日本産科婦人科学会が提示する胚診断指針に沿って A,B 判
定と診断された胚を得られ、初回凍結胚移植を実施する症例を「胚移植実施集団」とし、
胚移植実施集団における妊娠 12 週時の継続妊娠率(生児獲得率と同等と推定する)を評
価する。

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