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【参考資料6】成人と合わせて評価可能な小児(10歳又は12歳以上の小児)の臨床評価の留意点について(令和2年6月30日医薬品審査管理課事務連絡) (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00028.html
出典情報 創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会(第1回 7/10)《厚生労働省》
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ジン・プロブコール・PCSK9阻害薬など)の効果を検討する」とされている。
(3)成人と合わせて開発が可能と考える理由
本邦における成人と小児の家族性高コレステロール血症の診断基準は、成人
では表1、小児では表2とされ、2者間に違いがある。一方で、LDL受容体及び
その関連遺伝子の変異による脂質代謝異常が本態であることは成人と小児で同
様であり、病態の基礎に本質的な違いはないと考えられる。
表 1. 成人(15 歳以上)FH ヘテロ接合体診断基準

1.高 LDL-C 血症(未治療時の LDL-C180mg/dL 以上)
2.腱黄色腫(手背、肘、膝などの腱黄色腫あるいはアキレス腱肥厚)あるい
は皮膚結節性黄色腫
3.FH あるいは早発性冠動脈疾患の家族歴(2 親等以内の血族)
表 2. 小児(15 歳未満)FH ヘテロ接合体診断基準

1.高コレステロール血症:未治療時の LDL-C 値≧140 mg/dL
(総コレステロール値≧220 mg/dL の場合は LDL-C 値を測定する。)
2.FH あるいは早発性冠動脈疾患の家族歴(2 親等以内の血族)
高コレステロール血症治療は、成人及び小児においても動脈硬化とそれに続
く心血管イベントの予防を目的に血中 LDL コレステロール値を低下させること
である。臨床評価においては、心血管イベントの代替指標として LDL コレステ
ロール値が確立していることから、LDL コレステロール値のベースラインから
の低下が主要評価項目として設定される。また、値は異なるものの、成人におい
ても小児においても治療の目標として血中 LDL コレステロールの管理目標値が
定められている。以上の状況より、薬剤の有効性評価としては、小児においても
成人同様に LDL コレステロール値低下効果を確認できればよく、成人と一定の
年齢層の小児集団を一つの集団として評価することは可能である。
(4)対象となる年齢層について
小児家族性高コレステロール血症診療ガイド 20178)によれば、「FH と診断さ
れれば、できるだけ早期に生活習慣の指導を行い、LDL-C 値の低下を含めた動
脈硬化のリスクの低減に努める。生活習慣の改善による効果が十分でない場合
には、10 歳を目安に薬物療法開始を考慮する」とされている。
また、本留意点では、総論“2.対象年齢について”で記載した通り、成人と同
一、または成人の用法・用量の範囲内となることが想定され、かつ、同一製剤を
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成人と合わせて評価可能な小児(10 歳又は 12 歳以上の小児)の臨床評価の留意点について