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学校保健委員会答申 (10 ページ)
出典
公開元URL | https://www.med.or.jp/nichiionline/article/011751.html |
出典情報 | 令和4・5年度学校保健委員会答申「地域に根差した医師の活動である学校医活動を推進させるための具体的な方策は何か」の提出および『学校医のすすめ』発行について(6/5)《日本医師会》 |
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2)既存の学校医のモチベーションアップ
学校保健は、保健管理と保健教育を主体としていて、その体系は図のように整理すること
ができる。
この領域構造の全領域において学校医は関わりをもっているため、医師会としても、学校
保健活動への参加が必要である。一方、学校保健と地域医療の関わりにおいて、児童生徒等
の健康な生活の保持・増進には、その地域の医師の協力が必要である。内科・眼科・耳鼻科
の三科体制では対応しがたい問題として、
「こころの健康」
「性の問題」
「スポーツ障害」
「ア
レルギー疾患」「循環器疾患」など、それぞれの専門医の協力が求められているケースもあ
る。また、学校生活管理指導表の活用は、学校医、専門医と教職員が共有し、児童生徒の健
康管理に役立つものになっている。
平成 29(2017)年度に実施された日本医師会から郡市区医師会への「学校医の現状に関す
るアンケート調査」では、学校医が分担する学校数に大きな地域差がある事が示された。内
科、小児科の学校医で 1~17 校(平均 1.81 校)
、耳鼻咽喉科で 1~33 校(平均 6.9 校)
、眼
科でも 1~39 校(平均 5.8 校)であった。都道府県別に見ると、地方では学校医が不足して
おり、特に耳鼻咽喉科、眼科で顕著であった。病院勤務医でも複数校担当しており、学校医
の担い手が少ない中で、学校医が法的内容に基づいた活動の全てを行うことには課題が多い。
一方、児童生徒等の健康問題は今や多岐に渡っている中、学校医は学校関係者・教育委員会
との連携、児童生徒等への健康教育も受け持っている。
毎年、文部科学省により「全国学校保健・安全研究大会」が開催されている。また日本医
師会では、毎年この大会と同時期に、都道府県医師会の協力を仰いで「全国学校保健・学校
医大会」を開催している。各地域での取り組みを分科会で報告したり、シンポジウムを開催
したりする他に、開催県やその周辺地域において特に功労のあった学校医・養護教諭・学校
関係栄養士に対して表彰を行っている。そして学校医として活動している医師の集まりの場
で、学校保健活動についての研究や情報交換・交流が行われており、学校医や学校保健に関
心のある多くの医師にも参加して頂き、学校保健の取り組みを直接学ぶことが出来る唯一の
機会でもある。さらに日本医師会では、年 1 回、日本医師会館において学校保健講習会を開
催している。この講習会は、昭和 49(1974)年から行われており、学校医に、学校保健活動
を行う為に必要な知識を習得して頂き、同時に、学校保健に関する様々な問題を討議し、新
たな施策の企画・立案をする機会にもなっている。加えて日本外来小児科学会では平成 13
-4-
学校保健は、保健管理と保健教育を主体としていて、その体系は図のように整理すること
ができる。
この領域構造の全領域において学校医は関わりをもっているため、医師会としても、学校
保健活動への参加が必要である。一方、学校保健と地域医療の関わりにおいて、児童生徒等
の健康な生活の保持・増進には、その地域の医師の協力が必要である。内科・眼科・耳鼻科
の三科体制では対応しがたい問題として、
「こころの健康」
「性の問題」
「スポーツ障害」
「ア
レルギー疾患」「循環器疾患」など、それぞれの専門医の協力が求められているケースもあ
る。また、学校生活管理指導表の活用は、学校医、専門医と教職員が共有し、児童生徒の健
康管理に役立つものになっている。
平成 29(2017)年度に実施された日本医師会から郡市区医師会への「学校医の現状に関す
るアンケート調査」では、学校医が分担する学校数に大きな地域差がある事が示された。内
科、小児科の学校医で 1~17 校(平均 1.81 校)
、耳鼻咽喉科で 1~33 校(平均 6.9 校)
、眼
科でも 1~39 校(平均 5.8 校)であった。都道府県別に見ると、地方では学校医が不足して
おり、特に耳鼻咽喉科、眼科で顕著であった。病院勤務医でも複数校担当しており、学校医
の担い手が少ない中で、学校医が法的内容に基づいた活動の全てを行うことには課題が多い。
一方、児童生徒等の健康問題は今や多岐に渡っている中、学校医は学校関係者・教育委員会
との連携、児童生徒等への健康教育も受け持っている。
毎年、文部科学省により「全国学校保健・安全研究大会」が開催されている。また日本医
師会では、毎年この大会と同時期に、都道府県医師会の協力を仰いで「全国学校保健・学校
医大会」を開催している。各地域での取り組みを分科会で報告したり、シンポジウムを開催
したりする他に、開催県やその周辺地域において特に功労のあった学校医・養護教諭・学校
関係栄養士に対して表彰を行っている。そして学校医として活動している医師の集まりの場
で、学校保健活動についての研究や情報交換・交流が行われており、学校医や学校保健に関
心のある多くの医師にも参加して頂き、学校保健の取り組みを直接学ぶことが出来る唯一の
機会でもある。さらに日本医師会では、年 1 回、日本医師会館において学校保健講習会を開
催している。この講習会は、昭和 49(1974)年から行われており、学校医に、学校保健活動
を行う為に必要な知識を習得して頂き、同時に、学校保健に関する様々な問題を討議し、新
たな施策の企画・立案をする機会にもなっている。加えて日本外来小児科学会では平成 13
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