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学校保健委員会答申 (7 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/011751.html
出典情報 令和4・5年度学校保健委員会答申「地域に根差した医師の活動である学校医活動を推進させるための具体的な方策は何か」の提出および『学校医のすすめ』発行について(6/5)《日本医師会》
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はじめに
浅井

秀実

学校医活動を「学校医が子どもたちの健康を守るための専門的な知識に基づき、「チーム
としての学校」の一員としてやりがいのある魅力的な活動」にしたいということで日本医
師会学校保健委員会の委員の意見は一致している。このことを前提に本答申はすべての委
員が分担執筆した。学校医の人材確保と「チームとしての学校」の一員としての関わりの
二つが本答申の骨子となる。
学校医不足が問題となっている地域もあり、まずは学校医の数的確保が必要となる。学
校医活動が魅力的であり、「やりがい」のある仕事でなくては人材の確保は望めない。新た
な担い手となる医師の掘り起こしのためには、医学生への教育や若い医師に興味を持って
もらう取り組みも必要であろう。第1章では、学校医活動の新たな担い手を増やすために
はどうしたら良いのか、そして既存の学校医のモチベーションアップについて記載した。
第2章では学校医の質を担保するために必要な研修について記載し、一部の地域で既に行
われている認定学校医制度についても紹介した。この制度が上手く運用されれば学校医の
質の向上とモチベーションアップに繋がると考えられる。また学校医の職務は児童生徒等
だけでなく教職員も対象となるので労働安全衛生管理についても触れた。第3章では、「チ
ームとしての学校」の推進について取り上げた。学校内での連携は重要であり、学校医も
教育を担っていく一員であるという意識が大切である。問題行動への対応についてもスク
ールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとの連携の重要性について記載した。学
校薬剤師や学校歯科医、地区医師会などの医療関係者、地域の多くの職種の人々との連携
も重要である。第4章では中長期的な課題として、健診項目の見直しとPHRの推進につ
いて取り上げた。参考資料として各医会等(日本臨床皮膚科医会、日本臨床耳鼻咽喉科医
会、日本臨床整形外科学会、日本眼科医会、日本児童青年精神医学会、全国養護教諭連絡
協議会、日本学校保健学会、若年者心疾患・生活習慣病対策協議会、日本小児科医会、日
本産婦人科医会)からの意見や最近の話題などを付けさせていただいた。
本答申は日本医師会学校保健委員会の各委員が児童生徒等の健康を願う気持ちから執筆
してある。地域に根差した医師の活動である学校医活動がより良いものとなることを確信
している。

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