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学校保健委員会答申 (37 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/011751.html
出典情報 令和4・5年度学校保健委員会答申「地域に根差した医師の活動である学校医活動を推進させるための具体的な方策は何か」の提出および『学校医のすすめ』発行について(6/5)《日本医師会》
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日本小児科医会

学校医活動を推進させるには、学校医と学校が両輪となって学校保健活動に取り組む体制
作りが重要である。そのためには、学校医はその業務を正しく理解し自らが学校医であるこ
とにやりがいと誇りを持てるようにすること、そして学校に学校医が学校保健活動の良きパ
ートナーであることを再認識していただくことも大切である。
1. 医学生や医師への教育・啓発活動
医学生には、学校医活動は地域医療の1つであるとした医学教育を行うこと、また地区医
師会の医師に対しては、健診の方法だけでなく学校医本来の職務と具体的な活動(地域での
実例を挙げるなど)に関する報告会や研修会を定期的に開催するなど、地域での学校医活動
を啓発することが大切である。
2. 健康相談や健康教育などの推進
健康診断以外の職務でもある保健指導や健康相談、更には健康教育への従事や学校保健委
員会への参加を促すことで、学校医自らがこれらの活動の意義に気づき、やりがいを自覚す
ることが期待できる。同時に、学校にもこのような業務が推進できるよう一層の協力をお願
いしたい。
3. 学校医の負担軽減と学校間格差の解消
現状の学校医制度では、特定の学校医への負担が強くなると同時に学校医活動が固定化さ
れる可能性がある。そこで、地域の学校医は地区医師会全体で担うようなシステム作りを提
案する。これにより地区医師会のほぼ全ての医師が学校医活動を経験することができ、学校
保健活動の学校間格差をなくすことが期待できる。
4. 専門性を生かした学校医活動
身体・性・心など、現在の子どもたちは多種多様な問題を抱えている。このような問題に
対応すべく、内科・耳鼻咽喉科・眼科・精神科・産婦人科・整形外科・皮膚科等の各専門医
が学校医活動に関与できる体制作りが望まれる。
5. 学校医の待遇改善
教職員の健康維持および学校医の負担軽減のためにも全ての学校に産業医を配置してい
ただくこと、また格差のない学校医報酬を希望する。
(松下

31

享)