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学校保健委員会答申 (14 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/011751.html
出典情報 令和4・5年度学校保健委員会答申「地域に根差した医師の活動である学校医活動を推進させるための具体的な方策は何か」の提出および『学校医のすすめ』発行について(6/5)《日本医師会》
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2)認定学校医制度
学校医活動の充実は、児童生徒等の学校保健にとどまらず、公衆衛生、地域保健の観点か
らも重要であり、ひいては、生涯にわたる健康にもつながる。学校は社会の縮図といわれ、
社会構造の多様化に伴って学校内でも薬物乱用、いじめ、不登校、校内暴力、学力低下、痩
身や肥満、性教育、新興感染症対策など、早急に対応しなければいけない問題が山積してい
る。これらの諸問題へ適切に対応することが学校医の責務である。日本医師会において認定
学校医制度の創設を望む声が以前よりある。しかし「地域によっては地理的要因、多忙等に
より研修会参加が難しい」「学校医活動のハードルが上がり、辞退者が出る」等の意見も聞
かれる。一方で現在大阪府、京都府、奈良県、徳島県、鳥取県等一部地域で認定学校医制度
の構築が進んでいる。
もちろん十分な議論のない全国的な制度化は避けるべきである。都道府県医師会の実態に
即して変更自由であることが望ましいし、学校医にとって認定が必須のことではない。現在、
学校医の公的身分は学校の非常勤職員だけであるが、本制度はプロフェッショナルオートノ
ミーに基づいた試みとし、強制ではないが、この制度を各市町村教育委員会に周知して、学
校医委嘱の参考にする、あるいは学校医を目指す医師、すでに学校医として活躍されている
医師にも今後の学校医活動に役立つシステムとなることが望ましい。学校健診に係る問題等
が取りざたされる昨今においても、プロフェッショナルオートノミーを反映した指定学校医
制度の適正な運営があれば、自信をもって学校医活動を継続することが可能となる。

制度の概要
大阪府医師会指定学校医制度をモデルとして以下に解説する。
資格:新たに大阪府医師会指定学校医の認定を希望する医師は、学校医基礎研修1単位と
学校保健研修2単位、合計3単位以上の履修が必要。
手続:申請に必要な単位を取得した学校医は、「大阪府医師会指定学校医申請書」に研修記
録を含む必要事項を記載し、地区医師会を通じて大阪府医師会に提出。
審査:申請者の申請に基づいた書類審査により、大阪府医師会会長及び審査会が審査、認
定を行い、認定証の交付を行う。
登録:大阪府医師会指定学校医登録台帳に登録。
有効期間:有効期間は認定日より5年間。初回登録に限り、有効期間を認定日より5年後
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