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03 資料1-1 帯状疱疹ワクチンファクトシート (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40826.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第26回 6/20)《厚生労働省》
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小児科定点あたり報告数(人/週)



図 2(再掲). 感染症発生動向調査 小児科定点あたり水痘患者報告数の診断週別推移 1999 年第 14 週
~2023 年第 52 週(2024 年 2 月 27 日現在)
全国で 1,200 以上の施設が含まれる DPC データベース(Diagnosis Procedure Combination)の 2011 年か
ら 2017 年のデータを用いた 19 歳以下における水痘ワクチンの定期接種導入前後での水痘、帯状疱疹患
者の発生状況に関する解析では、小児における水痘患者数は減少したが、調査対象期間においては 19 歳
以下の帯状疱疹入院数や、水痘・帯状疱疹ウイルス感染と関連が示唆されている虚血性脳卒中入院例に変
化は報告されなかった 97。
帯状疱疹は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)に基づく届出対象疾
患に含まれておらず、国内における患者の発生状況については限定された地域で実施された疫学調査の
報告に限られる。
60 歳以上を対象とした Sato K らの前方視的観察研究(2013~2015 年)では、帯状疱疹の罹患率は 10.2/
千人・年(95%CI: 9.4~11.0)と報告されている 24。多くの報告は小規模調査の結果であるが、以下に宮
崎県(宮崎スタディ)および香川県小豆郡(The Shozu Herpes Zoster:SHEZ スタディ)で実施された大規
模疫学調査の結果について示す。
1)宮崎スタディ
宮崎スタディ 11,98,99 においては、調査期間により参加施設数が変動しているが宮崎県下の皮膚科 43~
46 施設(総合病院皮膚科 7~10 施設、皮膚科診療所 33~39 施設)を 1997 年以降に受診した患者の診療
録に基づく帯状疱疹患者が対象である。1997 年から 2017 年の約 20 年間の患者総数は 112,267 人で、帯
状疱疹の発生率は、1997 年から 2006 年のデータでは、男女とも 10 歳代に小さなピークがあり、20~30
歳代でやや低下し、50 歳代で急上昇し、70 歳代で最も大きなピークがみられた。しかし、2016 年以降の
データでは 10 歳代のピークはほとんど確認されず、50 歳代から 70 歳代まで一貫して頻度が増加し、そ
の後、80 歳代以上で低下する傾向が観察されている 100。1997 年から宮崎県の人口は減少しているが、60
歳以上人口は増加している(図 4a)
。帯状疱疹患者数は 1997 年の 4,243 人から 2017 年には 6,555 人と
54.5%の増加が確認されており(図 4b、図 5)、罹患率(/千人・年)は 1997 年に全体で 3.61/千人・年で
あったものが 2017 年には 6.07/千人・年、2020 年には 6.50/千人・年に上昇した(図 4c、図 5)98,99。1997
年と比較した帯状疱疹罹患率の比は 1997 年以降常に 1 を超えていた (図 4d)11,99。
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