よむ、つかう、まなぶ。
03 資料1-1 帯状疱疹ワクチンファクトシート (34 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40826.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第26回 6/20)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
的 CD4 陽性 T 細胞数や細胞性免疫応答、抗 gE 抗体価の上昇が認められた。ZOSTER-002 試験の日本人
部分集団についても同様に細胞性、液性免疫応答の上昇が認められた。
② 疾病抑制効果
米国における 60 歳以上の 38,546 人を対象に行った ZOSTAVAX®の帯状疱疹発症予防効果を調べるため
のプラセボ対照、無作為化二重盲検群間比較試験の報告では、接種後 3.12 年間のサーベイランスにおい
て帯状疱疹発症が 51.3%減少、PHN 発症が 66.5%減少、疾病負荷が 61.1%減少した 136。米国および欧州
における 50~59 歳の 22,439 人を対象とした別のプラセボ対照、無作為化二重盲検群間比較研究の報告で
は、帯状疱疹発症阻止効果は 69.8%であった 137。ワクチン効果を年齢別に解析すると、帯状疱疹の発症
阻止効果は、60 歳代被接種者の方が 70 歳代以上より高かった。一方で PHN 発症阻止効果、及び疾病負
荷については両年齢間に違いはなかった 136。
わが国における 50 歳以上の 1,175 人を対象にした試験では、
乾燥弱毒生水痘ワクチン 1 回接種後の帯状疱疹および PHN 予防効果が報告された 145。接種後 3.36 年間
のサーベイランスにおいて帯状疱疹および PHN のワクチン効果はそれぞれ、27.8%および 73.8%であっ
た。
乾燥組換え帯状疱疹ワクチンの有効性評価が報告されている。日本を含む 18 か国で実施された乾燥組
換え帯状疱疹ワクチンの第Ⅲ相臨床試験のうち、50 歳以上を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検
群間比較試験の報告(ZOE-50)140 では、15,411 人を対象として(観察期間中央値 3.2 年)有効性が評価
され、対象者全体における帯状疱疹予防効果は 97.2%(95%CI: 93.7~99.0%)、年齢群別には 50~59 歳、
60~69 歳、70 歳以上でそれぞれ 96.6%(95%CI: 89.6~99.3%)
、97.4%(95%CI: 90.1~99.7%)
、97.9%(95%
CI: 87.9~100.0%)との結果であった。また、70 歳以上を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検群間
比較試験の報告(ZOE-70)146 では、13,900 人を対象に(観察期間中央値 3.7 年)有効性が評価され、帯
状疱疹予防効果 89.8%(95%CI: 84.2~93.7%)
、年齢群別には、70~79 歳で 90.0%(95%CI: 83.5~94.4%)
、
80 歳以上群は 89.1%(95%CI: 74.6~96.2%)であった。さらに、ZOE-70 と ZOE-50 の 70 歳以上の参加者
を合わせた 16,596 人を対象としたプール解析では、帯状疱疹予防効果 91.3%(95%CI: 86.8~94.5%)に
加えて、PHN 予防効果が 88.8%(95%CI: 68.7~97.1%)と報告された。なお、50 歳以上、50~59 歳、60
~69 歳、70~79 歳、80 歳以上の PHN 予防効果は、各々91.2%(95%CI: 75.9~97.7%)
、100.0%(95%CI:
40.8~100.0%)
、100.0%(95%CI: −442.9~100.0%)
、 93.0%(95%CI: 72.4~99.2%)
、71.2%(95%CI: −51.6
~97.1%)であった 146。これらの第Ⅲ相臨床試験の日本人対象者におけるサブグループ解析でも帯状疱疹
予防効果、PHN 予防効果ともにグローバル試験と同様の高い有効性が示された 147。
Su らにより米国における 50 歳以上を対象にした後方視的研究が行われ、電子健康記録 Kaiser
Permanente Hawaii(KPH、11,864 名)148 および OptumLabs Data Warehouse(OLDW、173,745 名)149 をベ
ースにした解析によると、
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン 2 回接種者の帯状疱疹に対するワクチン効果は、
KPH および OLDW でそれぞれ 83.5% および 85.5%であった。Izurieta らによる 65 歳以上を対象にした調
査では、2 回接種における帯状疱疹および PHN に対する有効性は 70.1%、76.0%であり、Sun らの報告よ
りも有効性が低い結果となった 150。これは、Izurieta らの調査は対象者年齢が 65 歳以上であること、免
疫機能が低下している者も対象に含まれているなどの要因が考えられる。PHN の予防効果は 65 歳以上で
76.0%であった 150。
33
部分集団についても同様に細胞性、液性免疫応答の上昇が認められた。
② 疾病抑制効果
米国における 60 歳以上の 38,546 人を対象に行った ZOSTAVAX®の帯状疱疹発症予防効果を調べるため
のプラセボ対照、無作為化二重盲検群間比較試験の報告では、接種後 3.12 年間のサーベイランスにおい
て帯状疱疹発症が 51.3%減少、PHN 発症が 66.5%減少、疾病負荷が 61.1%減少した 136。米国および欧州
における 50~59 歳の 22,439 人を対象とした別のプラセボ対照、無作為化二重盲検群間比較研究の報告で
は、帯状疱疹発症阻止効果は 69.8%であった 137。ワクチン効果を年齢別に解析すると、帯状疱疹の発症
阻止効果は、60 歳代被接種者の方が 70 歳代以上より高かった。一方で PHN 発症阻止効果、及び疾病負
荷については両年齢間に違いはなかった 136。
わが国における 50 歳以上の 1,175 人を対象にした試験では、
乾燥弱毒生水痘ワクチン 1 回接種後の帯状疱疹および PHN 予防効果が報告された 145。接種後 3.36 年間
のサーベイランスにおいて帯状疱疹および PHN のワクチン効果はそれぞれ、27.8%および 73.8%であっ
た。
乾燥組換え帯状疱疹ワクチンの有効性評価が報告されている。日本を含む 18 か国で実施された乾燥組
換え帯状疱疹ワクチンの第Ⅲ相臨床試験のうち、50 歳以上を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検
群間比較試験の報告(ZOE-50)140 では、15,411 人を対象として(観察期間中央値 3.2 年)有効性が評価
され、対象者全体における帯状疱疹予防効果は 97.2%(95%CI: 93.7~99.0%)、年齢群別には 50~59 歳、
60~69 歳、70 歳以上でそれぞれ 96.6%(95%CI: 89.6~99.3%)
、97.4%(95%CI: 90.1~99.7%)
、97.9%(95%
CI: 87.9~100.0%)との結果であった。また、70 歳以上を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検群間
比較試験の報告(ZOE-70)146 では、13,900 人を対象に(観察期間中央値 3.7 年)有効性が評価され、帯
状疱疹予防効果 89.8%(95%CI: 84.2~93.7%)
、年齢群別には、70~79 歳で 90.0%(95%CI: 83.5~94.4%)
、
80 歳以上群は 89.1%(95%CI: 74.6~96.2%)であった。さらに、ZOE-70 と ZOE-50 の 70 歳以上の参加者
を合わせた 16,596 人を対象としたプール解析では、帯状疱疹予防効果 91.3%(95%CI: 86.8~94.5%)に
加えて、PHN 予防効果が 88.8%(95%CI: 68.7~97.1%)と報告された。なお、50 歳以上、50~59 歳、60
~69 歳、70~79 歳、80 歳以上の PHN 予防効果は、各々91.2%(95%CI: 75.9~97.7%)
、100.0%(95%CI:
40.8~100.0%)
、100.0%(95%CI: −442.9~100.0%)
、 93.0%(95%CI: 72.4~99.2%)
、71.2%(95%CI: −51.6
~97.1%)であった 146。これらの第Ⅲ相臨床試験の日本人対象者におけるサブグループ解析でも帯状疱疹
予防効果、PHN 予防効果ともにグローバル試験と同様の高い有効性が示された 147。
Su らにより米国における 50 歳以上を対象にした後方視的研究が行われ、電子健康記録 Kaiser
Permanente Hawaii(KPH、11,864 名)148 および OptumLabs Data Warehouse(OLDW、173,745 名)149 をベ
ースにした解析によると、
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン 2 回接種者の帯状疱疹に対するワクチン効果は、
KPH および OLDW でそれぞれ 83.5% および 85.5%であった。Izurieta らによる 65 歳以上を対象にした調
査では、2 回接種における帯状疱疹および PHN に対する有効性は 70.1%、76.0%であり、Sun らの報告よ
りも有効性が低い結果となった 150。これは、Izurieta らの調査は対象者年齢が 65 歳以上であること、免
疫機能が低下している者も対象に含まれているなどの要因が考えられる。PHN の予防効果は 65 歳以上で
76.0%であった 150。
33