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03 資料1-1 帯状疱疹ワクチンファクトシート (30 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40826.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第26回 6/20)《厚生労働省》
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0.43~1.33、1.45 で、年齢群別の PHN 罹患率は高齢ほど高かった(表 7)

表 7. PHN の発生頻度.(文献 5 より翻訳、改変)
国名

日本 *1
(SHEZ study)
米国 *2

ドイツ *3

オーストラリア *4

HZ:帯状疱疹
PHN:帯状疱 性別
疹後神経痛

罹患率
(千人・年)

年齢(歳)
50-54

55-59

60-64

65-69

70-74

75-79

80-84

85-89

90-94

HZ

男女

10.9

9.2

9.6

12.9

12.6

PHN

男女

2.1

1.4

1.3

2.6

4.1

HZ

男女

11.12

PHN

男女

1.38

HZ

男女

9.60a

PHN

男女

HZ

男女

a

9.67

6.52a

8.58a

14.50a

15.61a

PHN

男女

1.45a

0.73a

1.21a

2.35a

3.16a

10.79

≧95

11.50

0.74

2.13
12.58a

13.19a

0.43-1.33 0.05-0.50 0.22-0.76 0.26-0.98 0.35-1.39 0.37-1.70 0.78-2.19 0.96-2.63 0.97-2.39

1.02-2.51

6.21a

7.59a

8.94a

10.70a

11.34a

12.15a

12.53a

a. 国勢調査からの推定データ
*1 Takao Y, Miyazaki Y, Okeda M, et al. Incidences of Herpes Zoster and Postherpetic Neuralgia in Japanese Adults Aged 50 Years and Older From a Community-based
Prospective Cohort Study: The SHEZ Study. J Epidemiol. 2015; 25: 617-25.
*2 M.N. Oxman, M.D., M.J. Levin, M.D., G.R. Johnson, et al. A Vaccine to Prevent Herpes Zoster and Postherpetic Neuralgia in Older Adults. N Engl J Med. 2005; 352:
2271-84.
*3 Ultsch, B., Siedler, A.,Rieck, T. et al. Herpes zoster in Germany: quantifying the burden of disease. BMC Infect Dis. 2011; 11: 173.
*4 Stein, A. N., Britt, H., Harrison, C. et al. Herpes zoster burden of illness and health care resource utilisation in the Australian population aged 50 years and older.
Vaccine. 2009; 27: 520-9.

3)入院率
釧路市(北海道)で実施された 60 歳以上における前方視的観察研究(2013~2015 年)24 によると、帯
状疱疹の罹患率は 10.2/千人・年(95%CI: 9.4~11.0)であり、入院を要した帯状疱疹患者は全体の 3.4%
(27 人/800 人)で、男性と女性の入院率はそれぞれ 4.8%と 2.7%であった。
また、帯状疱疹の入院率(/10 万人・年)についてイタリアで行われた調査によると、50 歳未満、50 歳
代、60 歳代、70 歳代、80 歳以上で、それぞれ 1.31、3.83~5.28、7.19~10.31、14.07~16.99、20.48~21.55
であった 104。同じくスペインで行われた調査によると、50 歳未満、50 歳代、60 歳代、70 歳代、80 歳以
上の入院率(/10 万人・年)は、それぞれ 0.57~1.56、2.17、4.53、9.58、15.74 であった。2005 年から 2015
年のスペインにおいて、保健省のデータベースを用いて集計したカナリア諸島の住民における帯状疱疹
に関連した入院については年間 10 万人あたり粗入院率 5.35(95%CI: 5.03~5.67)
、50~54 歳で 3.69、55
~59 歳で 5.44、60~64 歳で 11.13、65~69 歳で 14.86、70~74 歳で 18.28、75~79 歳で 23.51、80~84 歳
で 36.07、85 歳以上で 43.98/10 万人と報告されている 122。いずれの研究においても加齢にともなって入
院率が上昇していた 107。また、オーストラリアで実施された調査では年間 10 万人あたりの入院率は 50
歳代、60 歳代、70 歳代前半、70 代歳後半、80 歳以上で、それぞれ 6.1~8.5、13.4~20.4、38.6、60.0、95.8
であった 123。スウェーデンで行われた調査では 50~60 歳代の入院率は男女とも 10 万人あたり 10 未満で
あったが、70 歳代では男女とも 10 万人あたり約 20、80 歳代以上では男性で 10 万人あたり約 50、女性
で 10 万人あたり約 60 であり、加齢とともに入院率は上昇している(図 8 左)27。帯状疱疹ワクチンが導
入される以前の 2008 年から 2014 年のノルウェーの全国登録データ(全人口を網羅するノルウェー予防
接種登録、医療経済局データ、患者登録データ、死因登録)を用いた検討では、82,064 人の帯状疱疹患者
が解析に含まれ、帯状疱疹の粗年間発生率は、外来治療を含むプライマリーケアで 10 万人あたり 227.1
人、入院療養で 10 万人あたり 24.8 人だった。発生率は 50 歳以上でプライマリーケアで 10 万人あたり
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