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03 資料1-1 帯状疱疹ワクチンファクトシート (33 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40826.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第26回 6/20)《厚生労働省》 |
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ている 132,133。熱不活化ワクチン(V212-inactivated)に関しての第 I 相臨床試験が 2007 年から 2010 年に
かけて米国で行われた(NCT00535236)
。熱処理不活化帯状疱疹ワクチンを同種造血細胞移植患者や HIV
感染症患者などの免疫低下患者に接種し、その後の免疫状態を検討した試験では、IFN-𝛾産生 VZV 特異
的末梢血単核球細胞数や VZV 抗体価については、基礎疾患によってばらつきがあり、全体的に顕著な上
昇は認められなかった 134。2017 年に Merck 社は、初の第 III 相臨床試験(NCT01229267)において 18 歳
以上の免疫不全対象者に対して 64%の推定効率で、不活化ワクチンが帯状疱疹を予防できると公表した
135。第 III 相臨床試験(NCT01229267 および NCT01254630)94,95 の詳細報告では、同種造血幹細胞移植患
者および臓器悪性腫瘍患者における帯状疱疹の予防効果が認められた(ワクチン効果はそれぞれ 63.8%お
よび 63.6%)
。しかし血液悪性腫瘍患者では効果が低かった(同 16.8%)
。
(4)有効性の観点
① 免疫原性
水痘ワクチン接種後の免疫応答の増強に関するわが国の研究によると、gpELISA 法で VZV に対する抗
体陽性が判明している 50~70 歳代の 129 人において、水痘抗原皮内テストが陰性であった者に水痘ワク
チンを接種したところ、50 歳代、60 歳代、70 歳代で皮内テストの陽転化が認められた割合は、それぞれ
93.8%(15/16)
、91.7%(11/12)
、78.6%(11/14)であった。また、皮内テストが弱陽性であった者に水痘
ワクチンを接種した場合に反応性の増強がみられた者の割合は、50 歳代、60 歳代、70 歳代で、それぞれ
100%(10/10)
、100%(8/8)
、71.4%(5/7)であった。全体では 50 歳代、60 歳代、70 歳代で、それぞれ
96.2%(25/26)
、95.0%(19/20)
、76.2%(16/21)であった。この結果から水痘ワクチン接種により細胞性
免疫が増強することと、70 歳代では 50~60 歳代より免疫増強効果が低いことが示された 12。
ZOSTAVAX®による帯状疱疹予防効果は、Oxmanらによる約4万人を対象とした大規模な無作為化二重
盲検プラセボ対照比較試験136やその後の研究137,138により明らかにされている。ヨーロッパやオーストラ
リアでも製造販売承認され、現在では60か国以上で使用されている。
乾燥組換え帯状疱疹ワクチンの第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(NCT00492648, NCT00492648)において、CD4 陽性 T
細胞の活性化及び抗 gE 抗体価の上昇が認められた 139。その後 2010 年から、世界規模(18 か国、日本含
む)の第Ⅲ相臨床試験(NCT01165177)が行われた。50 歳以上の 16,160 人を対象とした第Ⅲ相臨床試験
の結果では、ワクチン接種群はプラセボ群に比べ、帯状疱疹の発症が 97.2%減少したと報告された 140,141。
また、HIV 感染症患者を対象とした試験でも gE および VZV 特異的 CD4 陽性 T 細胞数や細胞性免疫応
答、抗 gE 抗体価の上昇が認められた 142。さらに、日本における第 I 相臨床試験においても安全性と抗 gE
抗体価の上昇が確認された 143。50~59 歳および 70~85 歳を対象としたワクチン接種後の免疫応答の解
析によると 144、乾燥組換え帯状疱疹ワクチン接種者は乾燥弱毒生水痘ワクチン接種者と比較し VZV 特異
的 IL2、gE 特異的 IL2 および IFN-𝛾が有意に高かった。乾燥組換え帯状疱疹ワクチンによる持続的かつ
高い Th1 免疫応答が示された。
帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる 18 歳以上のハイリスク者を対象とした国際共同第 III
相臨床試験(ZOSTER-002)では 18~50 歳の同種造血細胞移植患者を対象に日本、英国、米国その他 28
か国の 167 施設で実施され、ワクチン接種群はプラセボ群に比べ、帯状疱疹の発症が 68%減少したと報
告された。海外で実施された 18 歳以上の固形悪性腫瘍患者、造血器腫瘍患者および、腎移植施行者を対
象とした第 III 相試験(それぞれ、Zoster-028、Zoster-039 および、Zoster-041)では、gE および VZV 特異
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かけて米国で行われた(NCT00535236)
。熱処理不活化帯状疱疹ワクチンを同種造血細胞移植患者や HIV
感染症患者などの免疫低下患者に接種し、その後の免疫状態を検討した試験では、IFN-𝛾産生 VZV 特異
的末梢血単核球細胞数や VZV 抗体価については、基礎疾患によってばらつきがあり、全体的に顕著な上
昇は認められなかった 134。2017 年に Merck 社は、初の第 III 相臨床試験(NCT01229267)において 18 歳
以上の免疫不全対象者に対して 64%の推定効率で、不活化ワクチンが帯状疱疹を予防できると公表した
135。第 III 相臨床試験(NCT01229267 および NCT01254630)94,95 の詳細報告では、同種造血幹細胞移植患
者および臓器悪性腫瘍患者における帯状疱疹の予防効果が認められた(ワクチン効果はそれぞれ 63.8%お
よび 63.6%)
。しかし血液悪性腫瘍患者では効果が低かった(同 16.8%)
。
(4)有効性の観点
① 免疫原性
水痘ワクチン接種後の免疫応答の増強に関するわが国の研究によると、gpELISA 法で VZV に対する抗
体陽性が判明している 50~70 歳代の 129 人において、水痘抗原皮内テストが陰性であった者に水痘ワク
チンを接種したところ、50 歳代、60 歳代、70 歳代で皮内テストの陽転化が認められた割合は、それぞれ
93.8%(15/16)
、91.7%(11/12)
、78.6%(11/14)であった。また、皮内テストが弱陽性であった者に水痘
ワクチンを接種した場合に反応性の増強がみられた者の割合は、50 歳代、60 歳代、70 歳代で、それぞれ
100%(10/10)
、100%(8/8)
、71.4%(5/7)であった。全体では 50 歳代、60 歳代、70 歳代で、それぞれ
96.2%(25/26)
、95.0%(19/20)
、76.2%(16/21)であった。この結果から水痘ワクチン接種により細胞性
免疫が増強することと、70 歳代では 50~60 歳代より免疫増強効果が低いことが示された 12。
ZOSTAVAX®による帯状疱疹予防効果は、Oxmanらによる約4万人を対象とした大規模な無作為化二重
盲検プラセボ対照比較試験136やその後の研究137,138により明らかにされている。ヨーロッパやオーストラ
リアでも製造販売承認され、現在では60か国以上で使用されている。
乾燥組換え帯状疱疹ワクチンの第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(NCT00492648, NCT00492648)において、CD4 陽性 T
細胞の活性化及び抗 gE 抗体価の上昇が認められた 139。その後 2010 年から、世界規模(18 か国、日本含
む)の第Ⅲ相臨床試験(NCT01165177)が行われた。50 歳以上の 16,160 人を対象とした第Ⅲ相臨床試験
の結果では、ワクチン接種群はプラセボ群に比べ、帯状疱疹の発症が 97.2%減少したと報告された 140,141。
また、HIV 感染症患者を対象とした試験でも gE および VZV 特異的 CD4 陽性 T 細胞数や細胞性免疫応
答、抗 gE 抗体価の上昇が認められた 142。さらに、日本における第 I 相臨床試験においても安全性と抗 gE
抗体価の上昇が確認された 143。50~59 歳および 70~85 歳を対象としたワクチン接種後の免疫応答の解
析によると 144、乾燥組換え帯状疱疹ワクチン接種者は乾燥弱毒生水痘ワクチン接種者と比較し VZV 特異
的 IL2、gE 特異的 IL2 および IFN-𝛾が有意に高かった。乾燥組換え帯状疱疹ワクチンによる持続的かつ
高い Th1 免疫応答が示された。
帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる 18 歳以上のハイリスク者を対象とした国際共同第 III
相臨床試験(ZOSTER-002)では 18~50 歳の同種造血細胞移植患者を対象に日本、英国、米国その他 28
か国の 167 施設で実施され、ワクチン接種群はプラセボ群に比べ、帯状疱疹の発症が 68%減少したと報
告された。海外で実施された 18 歳以上の固形悪性腫瘍患者、造血器腫瘍患者および、腎移植施行者を対
象とした第 III 相試験(それぞれ、Zoster-028、Zoster-039 および、Zoster-041)では、gE および VZV 特異
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