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参考資料4  歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)[4.9MB] (76 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42117.html
出典情報 歯科医師臨床研修制度の改正に関するワーキンググループ(令和6年度第1回)
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9)教育資源をどのように手配するか?
方略を検討する際には、実現・継続可能性を考慮するため、教育資源に配慮する必要がある。人的資源
(誰が教えるのか?誰が教育に協力してくれるのか?:病院・診療所・患者さん等)、時間的資源(いつ・ど
のくらいの時間で教えるのか?)、空間的資源(どこで教えるのか?対面かオンラインか?)、物的資源(何を
使って教えるのか?)、経済的資源(そもそもどの程度費用がかかるのか?)等を検討する必要がある14 。例
えば、外部講師に支払う謝金や旅費、シミュレーターのランニングコスト等が含まれる。
4.学修方略の種類
学修方略の種類には大きく分けて受動的方法と能動的方法がある。受動的方法は、学修者が受身であると
いうことだけではなく、例えば、講義は知識、特に想起レベルの学修には適しているが、情意や精神運動の
領域に関連する学修には適さない。これに対して、学修者がより能動的な態度で学ぶ能動的方法には、グル
ープ討議・実習・自習等がある。医療系の学修方略として特徴的なものには、臨床実習がある。臨床実習の 1
形態である診療参加型臨床実習については、「診療参加型臨床実習実施ガイドライン」を参照されたい。
1)受動的方法
講義、ミニレクチャー、見学実習、映画・ビデオ放映、示説(デモンストレーション)等
2)能動的方法
(1)実習
早期体験実習、基礎歯学実習、フィールドワーク(地域体験実習、社会歯学実習等)、シミュレーション
実習(模型実習、模擬患者(SP)参加型シミュレーション実習、ペーパーシミュレーション、Virtual
reality(VR)を用いた実習)、ロールプレイ、相互実習、学修者による教育活動、自験実習(診療参加型臨
床実習)、研究室配属等
・シミュレーション:現実に近い学修環境を人工的に作り出し、学修者が与えられた課題に関して問題解決
を行う。リアリティーを促進するためにシミュレーター等が用いられることもあるが、模擬患者や模型、
VR 等も活用可能である。
・ロールプレイ:ある学修者が1つの役割を演じ(例:歯科医師)、もう一人の学修者もしくは教員が別の役
割(例:患者)を演じることで、学修者が様々な立場や役割を疑似体験することができる。医療面接や診察
スキルの修得等に活用されることが多い。学修の反復が可能であることがメリットであり、また演じた学
修者間で互いの体験を議論することで省察を促すことができる。
(2)グループワーク・グループ学修
PBL チュートリアル(問題基盤型学修)、Team-based learning(TBL)、反転授業、カンファレンス、抄読
会、臨床病理剖検症例検討会(CPC)、スモールグループ討議、ディベート、ワークショップ、カンファレン
ス、セミナー、ケーススタディー等
・反転学修・反転授業:学修者が授業前に教科書や文献等をもとにあらかじめ割り当てられた課題を事前学
修してから授業に参加する。授業では学修者が事前学修による知識が獲得されていることを前提として、
教員は学修者の知識の応用や、批判的な思考スキルの獲得を目的に授業をファシリテーションする。
・PBL:知識の暗記といった受動的な学修ではなく、自らが能動的に問題を見つけ出し、解決へ向かう能力を
養う教育法である。PBL では、患者の事例等を題材に小グループで討論しながら学生自身が自分の力で問
14

Humphrey HJ. Resources for medical education: Finding the right prescription. Transactions of the American Clinical and
Climatological Association. 2010;121:76-90; discussion 90–3.

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