参考資料4 歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)[4.9MB] (9 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42117.html |
出典情報 | 歯科医師臨床研修制度の改正に関するワーキンググループ(令和6年度第1回) |
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様々な問題に直面し、これらの社会構造の変化は、年を経るにつれ更なる激化が見込まれている。
医療者としての根幹となる資質・能力を培い、多職種で複合的な協力を行い、多様かつ発展する社会の変化
の中で活躍することが求められる。また、患者や家族の価値観に配慮する観点や利他的な態度が重要である。
医療や技術が高度化され、医療を取り巻く環境は大きく変化している中、さらには、人工知能等の情報・科学
技術を含めた医療分野で扱う情報は質も量も拡大・拡張しており、これらを適切に活用した社会への貢献も求
められる。
このような社会の中で状況を的確に把握し、時代の変化や予測困難な事項に多職種と連携、協力しながら柔
軟に対応し、生涯にわたって活躍できる医療人を養成するために、上記キャッチフレーズを念頭に本改訂を実
施した。
○2040 年以降の社会も想定した医学・歯学・薬学において共通して求められる資質・能力
歯科医師養成には、6 年間の卒前教育に加えて、臨床研修や専門研修等、一定期間の時間を要する。このた
め、これらの専門教育を経て、学生が医療人として活躍する 2040 年以降の社会も想定し、モデル・コア・カリ
キュラムを改訂する必要がある。2040 年頃、日本の高齢人口はピークを迎えるが、それ以降も高齢化率は上昇
を続けると予測されている。これに伴い、基礎疾患を有する患者や、また様々な社会的背景を有する患者等の
割合の増大が見込まれ、これらの患者・生活者を総合的にみる姿勢が、医療人として求められる。さらに、生
産年齢人口の減少と相まって、今後日本においては、生産年齢人口負担がますます増加することが予測される
とともに、地理的にみると、全国の居住地域の約半数で人口が半減すると予測されており、この急激な人口構
造の変化に応じて、大幅な医療需要の変化に対応できる医療人の養成が、社会的に重要である。加えて、将来
医療現場において活用されうる新規科学技術について、先んじて全てを卒前教育にモデル・コア・カリキュラ
ムとして盛り込むことには限界があるものの、倫理を含めて基盤となる情報・科学技術を活かす能力につい
て、その素養を身に付ける必要がある。このため、平成 28 年度改訂版歯学教育モデル・コア・カリキュラム
(以下「旧版」という。)の資質・能力に、新規に「総合的に患者・生活者をみる姿勢」、「情報・科学技術を
活かす能力」の 2 つを加えた。
また、医療人として求められる基本的な資質・能力は、専門分野に関わらず共通している。そこで、今回の
改訂では「求められる基本的な資質・能力」に関して原則として医学・歯学・薬学の 3 領域で共通化した。多
職種の卒前段階の教育の水平的な協調を進め、医療人として価値観を共有することは重要である。
○卒前・卒後の一貫性
卒前教育(共用試験を含む)、国家試験、臨床研修、生涯教育等との一貫性について関係機関等と協議を行
い、卒前から卒後までのシームレスな教育を見据えて改訂を行ったことを付言するとともに、関係各位に謝意
を表する。歯科医師養成をめぐる関連制度(共用試験の公的化及び歯学生の歯科医業の法的位置づけの明確化、
国家試験出題基準、臨床研修到達目標等)との整合性を担保するための方策を具体化することとし、卒前・卒後
の一貫したシームレスな歯科医師養成の更なる推進を図る。
3. 歯学生に求めたいこと
今回の改訂のキャッチフレーズである「多様な場や人をつなぎ活躍できる」ことを達成するためには、医
学・医療の概念を幅広く捉えることが求められる。
例えば、今日の歯科医師に求められる役割の一つとして、予防医療がある。すなわち、医療全体を考えるに
あたっては、病気の診断や治療だけではなく病気の背景を考え、また健康の社会的決定要因、スポーツ・運動
や栄養・食育の重要性についても認識することが必要である。また、幅広い視野を持つという観点では、患者
一人一人がそれぞれに社会生活を営んでおり、在宅医療を含め医療現場で目にするのは患者の生活の一場面に
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