参考資料4 歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)[4.9MB] (78 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42117.html |
出典情報 | 歯科医師臨床研修制度の改正に関するワーキンググループ(令和6年度第1回) |
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シャドーイング(Shadowing)は、歯学生や臨床研修歯科医のような学修者が、1 日、1 日の一部、またはそれ
以上の期間、専門職の後ろにつき、その専門職のコンピテンシーを学び、キャリア選択を考える等の目的で
実施する教育機会である(https://students-residents.aamc.org/aspiring-docs-fact-sheets-getexperience/shadowing-doctor)。歯科医師になる前に、歯科医師の典型的な1日を学ぶなかで、複雑な業務
の内容を理解できる。医師以外の職種につくことで、他職種の役割やチームワークを学ぶこともできる
(Rosen, Mahon, Murdock, Moran, & Buckley, 2013)。シャドーイング自体は受動的学修であるが、診療参加
型実習での準備教育となり、学修意欲を高めることに役立つ。
・Significant Event Analysis(SEA):行動において省察する意義がある(Significant)と思われた、あらゆ
る事象(Event)を取り上げ、物事が起こった原因を構造的に振り返り、改善策の立案に活かす手法である。
学修者自身が省察し、学びを得るための方略・評価方法として用いられることが多い。省察を基盤とする
ために、多種多様な事象に適用することが可能であるが、特に情動領域の教育に用いやすい。例えば、プ
ロフェッショナリズム教育の一例に挙げると、建前では一定の行動規範がたとえあったとしても現実に、
照らし合わせるとどう行動すべきか困惑したような事象について、SEA シートに記載することで省察し、
さらに教員や同僚と共有して議論を行う。
・学修ポートフォリオ:学修者が意図的に収集した 1 つまたは複数の領域における学修者の経験、進歩、及
び成果のコレクションであり、これらの成果物の選択には学生が主体的に関わり、その成果物を収集した
理由及び学修者の振り返りの証拠が含まれている必要がある(Fleon, 1991)。歯学教育におけるポートフォ
リオについては「学修の文書化と学修内容の明確化」として、学修者の経験の記述と考察・振り返り、問
題領域に関する考察・振り返り、学修した内容及び新しい学修ニーズに取り組む方法の計画等も含まれる
(Snadden & Thomas, 1998)。
(5)教育活動
屋根瓦方式指導、保健指導、他学科との協同学修(IPE)等
・Peer Learning:同僚間教育とも呼ばれ、一般に同等の学修レベルの学修者が教え合うことを示す。Peer
Assisted Learning(PAL:同僚支援学修)とも称される。このうち、上級生や下級生を教える形態は NearPeer Learning と呼ばれ、屋根瓦式教育と同義と考えられる。双方の認知的近接性を背景に、教育上の足場
が(Scafold)が効果的に可能であること、心理的安全性が保持されることがその利点とされる。一方、教育内
容の質保証のために、教師側への指導内容や指導方法の教授としてのチューター養成も重要である。
(6)発表
勉強会、講演会、研究会での発表、論文作成等。
5.学修方略の構成要素
学修方略は、以下の要素で構成されている。方略立案の際には、各構成要素を検討する。
1)対応する行動目標
方略を実施することで達成されるべき行動目標(SBO)を定める。歯学教育モデル・コア・カリキュラムにお
いては、学修目標に相当する。一つの SBO を達成するために複数の学修方略を立案する場合もあれば、一つ
の学修方略立案で複数の SBOs を達成できる場合もある。
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