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資料1-2 早期導入を要望する医療機器等に関する要望書【No.2024-1】 (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42226.html
出典情報 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会(第38回 8/9)《厚生労働省》
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(別添様式1)
要望品目との違い

RNS と DBS との主要な違いについて下に記載する。
RNS、DBS ともてんかんの発作頻度や減少し、発作軽
減を実現するデバイスである点、頭蓋内に刺激用電極を植
込む設計である点は共通している。DBS では刺激部位は
視床前核である。RNS では発作部位に合わせて深部電極、
硬膜下電極、もしくはその両方を使用する。
薬剤抵抗性てんかんに対する DBS では複数の刺激部位
が研究されているが、現在までに焦点性てんかんを対象と
したランダム化比較試験で有効性が示されたものは視床
前核刺激のみである。Papez 回路で視床前核と連絡する海
馬など辺縁系の活動を調整して作用する機序が推定され
ている。
視床前核DBSは現在、国内でのてんかんへの適応拡大に
向けた手続が進行中である。現在国内でパーキンソン病な
ど不随意運動に対して承認されているDBSには、予めスケ
ジュールされた頻度や強度に基づき刺激をするOpen
Loop型刺激装置と、センシングによって得られた局所フ

ィールド電位(LFP)の変化に応じて刺激の出力を設定し
た範囲内で自動調整するSemi-Closed Loop型の2種類があ
るが、欧米でてんかんに対するRCTで評価されたDBSは
Open Loop型刺激装置である。
RNS は完全な Closed Loop 型刺激装置であり、脳波検
知・記録用電極、刺激用電極の部位を個々の患者に応じて
選択する。個々の発作を検出し、それに応答する形で電気
刺激を加えて発作の抑制を実現するものである。センシン
グ・脳波記録においては、電極 8 コンタクト全てで実施可
能であり、発作・刺激毎最大 6 分間、1~125Hz の範囲に
おいて 0.4 秒間隔の詳細な脳波情報を記録することが可能
である。
臨床試験による刺激設定をもとに算出される想定刺激
時間は DBS では 240 分/日であるのに対し。RNS は平均 1
日あたり 600~2000 回程度の発作を検知するとして、総刺
激時間は 6 分/日程度である。バッテリー寿命は DBS では
Open Loop 型で 4.3 年から Semi-Closed Loop 型で 5 年程
度、RNS では現行モデルで 10.8 年程度とされている。
有効性については、異なる患者群の比較である点には注
意が必要だが、臨床試験の長期フォローアップでは、DBS
で7年時平均発作減少率75%、レスポンダー率(発作が50%
以下に減少した患者の割合)74%であった11。同様にRNSで
は9年時平均発作減少率が73%, レスポンダー率が75%で

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