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【参考資料5】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 別冊 (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》 |
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抗微生物薬適正使用の手引き
第三版
別冊
である。したがって、非尿路感染症であればフルオロキノロン系抗菌薬や ST 合剤、尿路感染症
であればこれらに加えてアミノグリコシド系抗菌薬を治療選択肢とすることができ 58,69、実際の
治療経験でも最も頻度の高い選択肢となっている 67。
③ non-CP-CRE 感染症での治療戦略
non-CP-CRE のカルバペネム耐性機序は補遺 p.15 参照のこと。抗菌薬 non-CP-CRE 感染症で
も CPE 感染症と同様に、感受性が確認できているかぎり、非 β-ラクタム系抗菌薬を治療に利用
することができる。加えて、CPE 感染症との相違点として、イミペネムにのみ非感受性でメロペ
ネムには感受性を示す non-CP-CRE 感染症では、
(特に軽症例や尿路感染症において)長時間投
与法によるメロペネムを治療選択肢とすることができる 41。また、2023 年 7 月 17 日時点で日本
でも利用できる新薬レレバクタム/イミペネム/シラスタチン 70,71(及び Ceftazidime/Avibactam、
Cefiderocol 72)は non-CP-CRE 感染症に対する活性が維持されることが報告されており、他の抗
菌薬が利用できない場合に限定して、治療選択肢となるかもしれない。
表 6. カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症の治療例 41
In vitro での活性
抗菌薬名
推奨投与量(肝腎機能正常者)
Non-CP-CRE
CPE(IMP 型
を想定)
レボフロキサシン
AmpC 産生腸内細菌目細菌の項を参照
〇
〇
ST 合剤
AmpC 産生腸内細菌目細菌の項を参照
〇
〇
アミカシン
AmpC 産生腸内細菌目細菌の項を参照
〇
〇
コリスチン※※
点滴静注
〇
〇
〇
〇
△
×
〇
×
初回 900 万単位(300mg に相当)を
負荷投与後、1 回 450 万単位(150mg に相当)
12 時間毎投与 73 30 分以上かけて点滴静注¶
チゲサイクリン※※
点滴静注
初回 100-200mg 単回投与後、
1 回 50-100mg 12 時間毎¶74
30-60 分かけて 75
メロペネム
(イミペネム/
シラスタチン耐性
膀胱炎:
点滴静注 1 回 1g 8 時間毎
(1 回あたり 30 分かけて投与)
その他の感染症: 点滴静注 1 回 2g 8 時間毎 ¶76,77
でもメロペネムに
(1 回あたり 3 時間かけて投与する
感受性の場合)
長時間投与法を検討)
レレバクタム/
点滴静注 1 回 1.25g 6 時間毎
イミペネム/
(1 回あたり 30 分かけて投与)
シラスタチン
※
留意点や臨床効果と安全性のバランスを含む詳細は補遺 p.16-19 参照
※※
チゲサイクリン及びコリスチンの使用に当たっては、日本化学療法学会が適正使用に関する指針をそれぞれ
公開している 78,79
¶ 表内は海外用量を含むため、国内添付文書での適応症や用量に関しては補遺 p.16-19 参照
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第三版
別冊
である。したがって、非尿路感染症であればフルオロキノロン系抗菌薬や ST 合剤、尿路感染症
であればこれらに加えてアミノグリコシド系抗菌薬を治療選択肢とすることができ 58,69、実際の
治療経験でも最も頻度の高い選択肢となっている 67。
③ non-CP-CRE 感染症での治療戦略
non-CP-CRE のカルバペネム耐性機序は補遺 p.15 参照のこと。抗菌薬 non-CP-CRE 感染症で
も CPE 感染症と同様に、感受性が確認できているかぎり、非 β-ラクタム系抗菌薬を治療に利用
することができる。加えて、CPE 感染症との相違点として、イミペネムにのみ非感受性でメロペ
ネムには感受性を示す non-CP-CRE 感染症では、
(特に軽症例や尿路感染症において)長時間投
与法によるメロペネムを治療選択肢とすることができる 41。また、2023 年 7 月 17 日時点で日本
でも利用できる新薬レレバクタム/イミペネム/シラスタチン 70,71(及び Ceftazidime/Avibactam、
Cefiderocol 72)は non-CP-CRE 感染症に対する活性が維持されることが報告されており、他の抗
菌薬が利用できない場合に限定して、治療選択肢となるかもしれない。
表 6. カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症の治療例 41
In vitro での活性
抗菌薬名
推奨投与量(肝腎機能正常者)
Non-CP-CRE
CPE(IMP 型
を想定)
レボフロキサシン
AmpC 産生腸内細菌目細菌の項を参照
〇
〇
ST 合剤
AmpC 産生腸内細菌目細菌の項を参照
〇
〇
アミカシン
AmpC 産生腸内細菌目細菌の項を参照
〇
〇
コリスチン※※
点滴静注
〇
〇
〇
〇
△
×
〇
×
初回 900 万単位(300mg に相当)を
負荷投与後、1 回 450 万単位(150mg に相当)
12 時間毎投与 73 30 分以上かけて点滴静注¶
チゲサイクリン※※
点滴静注
初回 100-200mg 単回投与後、
1 回 50-100mg 12 時間毎¶74
30-60 分かけて 75
メロペネム
(イミペネム/
シラスタチン耐性
膀胱炎:
点滴静注 1 回 1g 8 時間毎
(1 回あたり 30 分かけて投与)
その他の感染症: 点滴静注 1 回 2g 8 時間毎 ¶76,77
でもメロペネムに
(1 回あたり 3 時間かけて投与する
感受性の場合)
長時間投与法を検討)
レレバクタム/
点滴静注 1 回 1.25g 6 時間毎
イミペネム/
(1 回あたり 30 分かけて投与)
シラスタチン
※
留意点や臨床効果と安全性のバランスを含む詳細は補遺 p.16-19 参照
※※
チゲサイクリン及びコリスチンの使用に当たっては、日本化学療法学会が適正使用に関する指針をそれぞれ
公開している 78,79
¶ 表内は海外用量を含むため、国内添付文書での適応症や用量に関しては補遺 p.16-19 参照
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