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【参考資料5】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 別冊 (20 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》 |
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抗微生物薬適正使用の手引き
第三版
別冊
●症例 3:COPD の既往のある 70 代男性。海外旅行中に市中肺炎に罹患し、トルコの病院の
ICU にて人工呼吸器管理をされた。気管切開後、日本に医療搬送された。搬送後に再度肺炎を来
たし、酸素需要が出現し PaO2/FiO2 比が 180 となった。喀痰培養より、OXA-48-like 型の CPE
が分離された。
●症例 4:急性骨髄性白血病で化学療法中の 60 代女性。好中球減少性発熱を来たし、好中球減
少性腸炎を発症。血液培養より IMP 型の CPE が分離された。
●症例 5:コントロール不良な糖尿病がありインドへの頻回渡航歴のある 50 代男性。糖尿病性
足壊疽部位への感染による壊死性筋膜炎を来たし、敗血症性ショックに至った。創部と血液培養
より NDM 型の CPE が分離された。
【非尿路感染症(非重症例)の具体例】
●症例 1:パーキンソン病のある 70 代男性。これまでに複数回の誤嚥性肺炎の既往あり。発熱
にて入院し、誤嚥性肺炎の診断となった。高 CRP 血症は認めるもののバイタルサインは安定し
ておりカヌラ 1L/分の酸素投与で SpO2 97%である。喀痰からは non-CP-CRE が検出された。
●症例 2:関節リウマチにてプレドニゾロン 5mg 内服中の 70 代女性。前日からの右下腿の痛み
があり、救急外来受診。発赤あり蜂窩織炎と診断された。一部びらんになっている部位より滲出
液あり。血行動態は安定しており一般病床に入院になった。
血液培養は陰性であったが、創部の浸出液のグラム染色にて白血球と腸内細菌目細菌様のグラム
陰性桿菌が陽性であり、その培養からは IMP 型の CPE が分離された。
【非尿路感染症(重症であったが治療後に状態の安定した場合)の具体例】
●症例 1:陳旧性脳梗塞、血管性認知症のある 90 代女性。仙骨部の褥瘡周囲の蜂窩織炎、皮下
膿瘍、並びに仙骨骨髄炎の診断で入院。膿の培養から non-CP-CRE が検出されたが血液培養は
陰性であった。入院時には敗血症性ショックの状態であったが、レレバクタム/イミペネム/シラ
スタチンの投与や集中治療を行い、1 週間目にはバイタルサインは正常となった。
●症例 2:台湾在住、日本を観光のため訪問中の糖尿病で内服中の 60 代男性。発熱があり、ホ
テルで体動困難となり救急搬送。入院時敗血症性ショックの状態で輸液に加え昇圧剤の投与を要
した。肝臓に 10cm 大の肝膿瘍があり、緊急ドレナージ術を施行。入院時の血液培養と肝膿瘍ド
レナージ液より KPC 産生 K. pneumoniae が分離された。留置されたドレーンからは良好な排液
が得られ、2 週間後には全身状態良好となった。
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●症例 3:COPD の既往のある 70 代男性。海外旅行中に市中肺炎に罹患し、トルコの病院の
ICU にて人工呼吸器管理をされた。気管切開後、日本に医療搬送された。搬送後に再度肺炎を来
たし、酸素需要が出現し PaO2/FiO2 比が 180 となった。喀痰培養より、OXA-48-like 型の CPE
が分離された。
●症例 4:急性骨髄性白血病で化学療法中の 60 代女性。好中球減少性発熱を来たし、好中球減
少性腸炎を発症。血液培養より IMP 型の CPE が分離された。
●症例 5:コントロール不良な糖尿病がありインドへの頻回渡航歴のある 50 代男性。糖尿病性
足壊疽部位への感染による壊死性筋膜炎を来たし、敗血症性ショックに至った。創部と血液培養
より NDM 型の CPE が分離された。
【非尿路感染症(非重症例)の具体例】
●症例 1:パーキンソン病のある 70 代男性。これまでに複数回の誤嚥性肺炎の既往あり。発熱
にて入院し、誤嚥性肺炎の診断となった。高 CRP 血症は認めるもののバイタルサインは安定し
ておりカヌラ 1L/分の酸素投与で SpO2 97%である。喀痰からは non-CP-CRE が検出された。
●症例 2:関節リウマチにてプレドニゾロン 5mg 内服中の 70 代女性。前日からの右下腿の痛み
があり、救急外来受診。発赤あり蜂窩織炎と診断された。一部びらんになっている部位より滲出
液あり。血行動態は安定しており一般病床に入院になった。
血液培養は陰性であったが、創部の浸出液のグラム染色にて白血球と腸内細菌目細菌様のグラム
陰性桿菌が陽性であり、その培養からは IMP 型の CPE が分離された。
【非尿路感染症(重症であったが治療後に状態の安定した場合)の具体例】
●症例 1:陳旧性脳梗塞、血管性認知症のある 90 代女性。仙骨部の褥瘡周囲の蜂窩織炎、皮下
膿瘍、並びに仙骨骨髄炎の診断で入院。膿の培養から non-CP-CRE が検出されたが血液培養は
陰性であった。入院時には敗血症性ショックの状態であったが、レレバクタム/イミペネム/シラ
スタチンの投与や集中治療を行い、1 週間目にはバイタルサインは正常となった。
●症例 2:台湾在住、日本を観光のため訪問中の糖尿病で内服中の 60 代男性。発熱があり、ホ
テルで体動困難となり救急搬送。入院時敗血症性ショックの状態で輸液に加え昇圧剤の投与を要
した。肝臓に 10cm 大の肝膿瘍があり、緊急ドレナージ術を施行。入院時の血液培養と肝膿瘍ド
レナージ液より KPC 産生 K. pneumoniae が分離された。留置されたドレーンからは良好な排液
が得られ、2 週間後には全身状態良好となった。
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