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【参考資料6】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 補遺 (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》
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Avibactam に関しては、CRE 感染症においてメタ解析で単剤治療と併用療法で予後に差がないこ
とが示されている 67,68。ただし、ここでも含まれる CRE 感染症の大半が KPC 型 CPE あるいは
non-CP-CRE 感染症である点には注意が必要である。残念ながら、IMP 型を含む MBL 産生 CPE
感染症に関しては、新規 β-ラクタム系抗菌薬の中で単剤でも活性が期待できるのは Cefiderocol
に限られており、MBL 産生菌を含む CRE 感染症において Cefiderocol を単剤で使用すべきなの
か、併用療法で使用すべきなのかという命題については、まだデータがない。ただし、カルバペ
ネム耐性グラム陰性菌による重症感染症を対象として既存薬と Cefiderocol を比較した第 3 相試
験では、
(併用療法が許容されていたが、実際には)Cefiderocol 群の 85%は単剤治療であり 69、
MBL 産生株のみを対象としても 13/16 例(81%)は Cefiderocol 単剤で治療が行われていた 70。
<Non-CP-CRE のカルバペネム耐性機序>
カルバペネマーゼを産生しなくとも、AmpC や ESBL 等の広域 β-ラクタマーゼ産生に加えて、
β-ラクタム系抗菌薬の外膜透過性を低下させる耐性機序が相加的・相乗的に作用することでカル
バペネム系抗菌薬に耐性を示すようになる。日本で検出される CRE の 80%以上がこれらの機序
によることは前述の通りである。

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