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【参考資料6】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 補遺 (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》 |
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In vitro での活性
抗菌薬名
推奨投与量
(肝腎機能正常者)
CPE
Non- (IMP 型
CP-CRE
留意点
を想定)
コリスチン
点滴静注 900 万単位
〇
〇
腎毒性と神経毒性の 2 大有害事象のために、
(300mg に相当)
1980 年代に市場から衰退した薬剤であるが、
を負荷投与後、
2000 年代に入り、コリスチンしか活性が期待で
1 回 450 万単位
きない多剤耐性グラム陰性桿菌感染症が出現した
(150mg に相当)
ために、最後の砦(last resort)として、2015 年
12 時間毎 ¶
に再承認された背景がある。
国内添付文書では
同じポリペプチド系である polymyxin B と比較して
1 回 1.25-2.5mg/kg
血中濃度が不安定で、腎毒性のリスクも高い 72。
を 1 日 2 回、30 分
また、ポリペプチド系は肺移行性が悪く、気道感
以上かけて点滴静注
染症においては、全身投与する場合でも吸入療法
の併用が望ましい 73 が、日本では静注投与でしか
利用できない。また、添付文書には記載がない
が、血中濃度が不安定であることもあり、国際ガ
イドラインでは、初回投与時は高用量(300mg)
のローディングが推奨されている 73。
より安全性の高い他剤が選択できる場合には選択
すべきではない。
ホスホマイシン
海外推奨量 1 回 4g
〇
〇
CRE 感染症におけるデータが相対的に乏しく、
6 時間毎、もしくは
また耐性化リスクが高いため、非 UTI では単剤治
1 回 6g 8 時間毎
療は控える 74。また、国内添付文書では 2-4g が最
点滴静注¶
大投与量であるが、CRE 感染症の治療に関する臨
床研究において、この投与量での検討は皆無であ
る。ただし、特に高用量で投与する場合にはナト
リウム負荷による心不全に注意が必要である 75。
米国ではホスホマイシンの経口製剤が、耐性グラ
ム陰性桿菌による膀胱炎での治療選択肢となる
が、経口製剤は日本ではホスホマイシン・カルシ
ウム、米国ではホスホマイシン・トロメタモール
と国内外で製剤が異なっており、日本の製剤は経
口吸収率や尿路移行性が低く、臨床実績も乏しい
ため、耐性グラム陰性桿菌感染症における治療選
択肢とならない。
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抗菌薬名
推奨投与量
(肝腎機能正常者)
CPE
Non- (IMP 型
CP-CRE
留意点
を想定)
コリスチン
点滴静注 900 万単位
〇
〇
腎毒性と神経毒性の 2 大有害事象のために、
(300mg に相当)
1980 年代に市場から衰退した薬剤であるが、
を負荷投与後、
2000 年代に入り、コリスチンしか活性が期待で
1 回 450 万単位
きない多剤耐性グラム陰性桿菌感染症が出現した
(150mg に相当)
ために、最後の砦(last resort)として、2015 年
12 時間毎 ¶
に再承認された背景がある。
国内添付文書では
同じポリペプチド系である polymyxin B と比較して
1 回 1.25-2.5mg/kg
血中濃度が不安定で、腎毒性のリスクも高い 72。
を 1 日 2 回、30 分
また、ポリペプチド系は肺移行性が悪く、気道感
以上かけて点滴静注
染症においては、全身投与する場合でも吸入療法
の併用が望ましい 73 が、日本では静注投与でしか
利用できない。また、添付文書には記載がない
が、血中濃度が不安定であることもあり、国際ガ
イドラインでは、初回投与時は高用量(300mg)
のローディングが推奨されている 73。
より安全性の高い他剤が選択できる場合には選択
すべきではない。
ホスホマイシン
海外推奨量 1 回 4g
〇
〇
CRE 感染症におけるデータが相対的に乏しく、
6 時間毎、もしくは
また耐性化リスクが高いため、非 UTI では単剤治
1 回 6g 8 時間毎
療は控える 74。また、国内添付文書では 2-4g が最
点滴静注¶
大投与量であるが、CRE 感染症の治療に関する臨
床研究において、この投与量での検討は皆無であ
る。ただし、特に高用量で投与する場合にはナト
リウム負荷による心不全に注意が必要である 75。
米国ではホスホマイシンの経口製剤が、耐性グラ
ム陰性桿菌による膀胱炎での治療選択肢となる
が、経口製剤は日本ではホスホマイシン・カルシ
ウム、米国ではホスホマイシン・トロメタモール
と国内外で製剤が異なっており、日本の製剤は経
口吸収率や尿路移行性が低く、臨床実績も乏しい
ため、耐性グラム陰性桿菌感染症における治療選
択肢とならない。
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