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【参考資料6】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 補遺 (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》
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<治療薬に関する既存のエビデンス>
ランダム化比較試験はないものの、上記のように幅広い薬剤に対する内因性の薬剤耐性機構を
備えていることと、使用経験の豊富さから ST 合剤が第一選択とされ、広く使用されている 40,146。
ST 合剤に対する耐性の増加も懸念されるが、259 施設が参加し 1997〜2016 年まで実施された国
際研究では、ST 合剤の感受性耐性率は 2001-2004 年が 97.2%に対して 2013-2016 年が 95.7%
と、大きな悪化がなかったことが報告されている 107。一方、腎障害や肝障害、輸液負荷や高カリ
ウム血症、骨髄抑制、皮疹といった副作用が ST 合剤による治療の懸念点として挙げられる 2,139。
その他、感受性があればレボフロキサシン等のフルオロキノロン系抗菌薬 147-149、ミノサイクリン
やチゲサイクリン等のテトラサイクリン系抗菌薬が観察研究で ST 合剤に劣らない治療成績が示さ
れている 150-152。
日本未承認薬剤では Cefiderocol135,153、Eravacycline150,154、Ceftazidime/Avibactam とアズトレ
オナムの併用療法 150,155-157 が治療の選択肢として有望視されているが、臨床データの十分な蓄積
がなく、現時点では ST 合剤が第一選択とされている 40。

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