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議題2 別紙2先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_48654.html
出典情報 先進医療会議(第139回 1/9)《厚生労働省》
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わが国における体外受精による出生児は年々増加し、全出生児の10%
にまで達している。一方、体外受精の妊娠率は35歳を過ぎると低下して
いく。移植可能になるまで発育した胚を移植しても、妊娠に至らないか
流産率が高くなる。この原因として染色体異常率の上昇が挙げられてい
る。そこで、着床前の胚の染色体異数性検査(PGT-A)を行い、数的異常
を認めない胚を優先的に移植することで、着床率・妊娠率の向上と流産
率の低下が期待されている。
PGT-Aの有効性をみるための前向きパイロット試験が2017年~2018年
に行われ、胚移植あたりの妊娠率と生産率の上昇が報告されている。
今回申請の研究では、反復体外受精・胚移植不成功患者、習慣流産患
者(反復流産を含む)、染色体構造異常患者を対象とし、PGT-Aを行うと
している。主要評価項目は、胚移植実施集団における妊娠12週時の継続
妊娠率とし、副次評価項目に、胚移植実施集団における妊娠12週時の流
産率、着床率(生化学的妊娠を含む)、着床(生化学的流産を含む)あ
たりの臨床妊娠率、着床(生化学的流産を含む)あたりのpregnancy loss
率を挙げている。
本研究は、申請機関を含めて4施設で実施することとしており、予定
サンプル数も期間内に得られるものと予想される。
PGT-Aは、胚盤胞の栄養外胚葉細胞を5~10細胞生検し、キット化され
た試薬を用いて特定の衛生検査所で解析する。判定は日本産科婦人科学
会策定の指針に準拠する。採取細胞は将来胎盤になる部分であり、胎児
となる内細胞塊は採取しない。採取技術は確立されているため、安全に
施行されると予想される。
以上より、研究計画は適正に修正され妥当な内容であると判断される。
研究計画を遵守した信頼性の高い症例が計画期限内に予定数集積される
ものと期待される。

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