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【参考資料2】【日版R4.1.17一部改正】薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2020 (62 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23261.html
出典情報 国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第9回  1/17)《厚生労働省》
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表 68 健康な犬及び猫由来の Enterococcus spp.の耐性率(%)
薬剤*

BP
16†

ABPC

32§

GM
TC

16†

CP

32†

EM

8†

CPFX

4†

VCM

32†

検査株数(n)

動物種

2018 年

2019 年



6.9

1.9



2.2

3.4



12.4

7.0



11.1

15.7



55.9

41.8



48.9

61.8



15.9

10.1



11.1

14.6



32.4

23.4



34.4

34.8



13.8

5.7



14.4

13.5



0.0

0.0



0.0

0.0



145

158



90

89

BP の単位は μg/ml。

AZM についても調査対象としているが、BP が設定できないため、耐性率は掲載していない。†CLSI に規定された BP。
§
GM は EUCAST でも設定されていないことから JVARM の値(平成 14 年度に得られた二峰性を示す MIC 分布の中間点)を
用いた。

④ 野生動物
2013 年から 2017 年に国内で野生動物 475 個体から分離した大腸菌 963 株(シカ 242 個体 525 株、
イノシシ 112 個体 224 株、小型哺乳類(ドブネズミ、クマネズミ、アカネズミ、ヒミズなど)113 個
体 199 株、アナグマ 4 個体 10 株、野生ウシ(トカラウシ)2 個体 3 株、アマミノクロウサギ 2 個体 2
株)の薬剤感受性試験を実施した。シカとイノシシ由来株で 8 薬剤、小型哺乳類で 10 薬剤に耐性を
示した。シカ由来株では耐性菌が 5.9%に認められ、テトラサイクリン(TC、4.4%)耐性が最も高く、
コリスチン(1.5%)、ABPC、スルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST、0.8%)の順であった。
イノシシ由来株では 8.0%に耐性が認められ、TC(4.0%)、ABPC(3.6%)、CP(1.8%)の順であっ
た。小型哺乳類由来株では 18.1%が耐性株で、ABPC と TC(共に 12.6%)で最も多く、ST(11.6%)
耐性が続いた。特に、小型哺乳類では、家畜関連施設由来株で 10 薬剤に対する耐性が認められ、
ABPC、ST、TC 及び NA 耐性が 10%以上に認められたが、都市部由来株では、2 薬剤(TC と ST)に
対する耐性のみで、山間部由来株では調べた 12 薬剤に対する耐性は認められなかった。また基質特
異性拡張型ベータラクタマーゼ(ESBL)産生菌は小型哺乳類(家畜関連施設)由来 1 株で認められ、
CTX-M-1であった。
陸生の野性動物における耐性菌の分布は、生息環境の薬剤耐性菌汚染の影響をうけるが、家畜や伴
侶動物に比べると低率である。今回調査したシカやイノシシが主に生息する山間部の薬剤耐性菌の汚
染は低度と考えられた。

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