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【参考資料2】【日版R4.1.17一部改正】薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2020 (83 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23261.html
出典情報 国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第9回  1/17)《厚生労働省》
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村木らは, IQVIA 社のデータベースを用いて 15 歳未満の児を対象に, 2018 年に新設された小
児外来抗菌薬適正使用加算の効果について検証を行っている 5. 本研究では加算を申請している
施設としていない施設に分け, 2017 年 4 月~8 月 (加算開始前) に受診した 31,137 名の児と,
2018 年 4 月~8 月 (加算開始後) に受診した 30,502 名の児について, 急性上気道炎に対する抗
菌薬処方の割合の変化が観察された. その結果, 加算を申請している施設としていない施設とも
加算新設前後で抗菌薬は減少していたが (減少ポイントはそれぞれ 6.03 [4.74–7.32], 4.84
[3.95–5.73]), 加算を申請している施設で抗菌薬の処方割合はより低かった (加算開始後それぞ
れ 23.8% vs 34.7%) (表 85). また, 大久保らは NDB を用い, 2016 年 4 月に新設された小児かか
りつけ加算と抗菌薬使用の関連を調査した 6. 後ろ向きコホート研究により, 2015 年 4 月時点で
2 歳未満であった 1,386,313 を 2016 年 12 月まで追跡した. 41,363 が小児かかりつけ加算に登
録された. 小児かかりつけ加算に登録された群とそうでない群の 2 群において介入における差
分の差解析を行ったところ, 小児かかりつけ加算群では受診数, 抗菌薬処方日数および広域抗菌
薬の処方日数が増加した (それぞれ差分 1.11 [1.09-1.12], 1.19 [1.15-1.23]) 一方, 時間外受診は
減少した (差分 0.89 [0.87-0.90]) (表 86).

表 85: 小児外来抗菌薬適正使用加算の効果
加算前

加算後

小児外来抗菌薬適正使用加算を

2996 (29.8%)

6345 (70.2%)

取得している医療施設

2162 (23.8%)

6925 (76.2%)

小児外来抗菌薬適正使用加算を

9083 (39.6%)

13880 (60.4%)

取得していない医療施設

7712 (34.7%)

14505 (65.3%)

P 値*

< 0.001

< 0.001

* 有意検定はピアソンのカイ二乗検定による

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