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資料2-3 厚生労働科学研究の成果に関する評価 (令和3年度報告書 )(案) (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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令和3年度

統計情報総合研究事業「成果に関する評価」
(27,262 千円)

1.研究事業の概要
本研究事業は統計データを活用し、政策の企画立案に資するエビデンスの創出につな
げ、医療・保健・介護・福祉・年金・雇用などの各制度の課題の解決に貢献することを
目的として、統計情報の収集、分析、公表等の手法に関する研究、統計情報の精度の向
上や国際比較可能性の向上に関する研究などを実施している。

2.研究事業の成果
「保健・医療関連行為に関する国際分類の国際比較と今後の我が国への適用のための
研究」
(平成 31~令和3年度)では、ICHI(International Classification of Health
Interventions)について、我が国を含め世界各国が参加した WHO のフィールドテストで
得られた結果を分析し、国内での活用に向けて保健・医療関係者の理解を進める目的
で、ICHI の基本等を記載したテキストが作成され、研修会が対面形式で開催された。
「死因統計の精度及び効率性の向上に資する機械学習の検討に関する研究」
(平成 31~令
和3年度)では、自由入力病名の ICD10 コーディングツールを作成した上でフリーコー
ディングツールである Iris を利用する、という手段を用いて原死因確定プロセスの流れ
を明らかにし、問題となる箇所に AI 支援を行うことで、人による確認処理を大幅に削減
するシステムが開発された。また、
「わが国における ICD-11 コーディング導入に関する
問題点の抽出と解決および先進国における疾病統計に係る情報分析」
(令和元~3年度)
では、ICD-10 から 11 への移行における問題点の抽出と解決を目的としているが、抽出さ
れた問題点をどのようにして有効利用するのかが見通せていない。これは、WHO から示さ
れる予定の ICD-11 に関する情報公開が遅れているため、具体的な分析に入れなかったこ
とが主な要因である。

3.成果の評価
エビデンスに基づいた政策立案の必要性が高まっており、根拠を示す統計データの利活
用は不可欠であり、統計データを活用したエビデンスを示し、政策評価にも資するエビ
デンスを創出するために必要な事業である。また WHO が作成する国際統計分類の我が国
への適用による国際比較可能で説得力のある統計を用いた課題解決に資する研究を行う
など、必要性の高い課題を実施した。
また、研究計画等の妥当性を省内外の動向を踏まえて評価し、必要かつ緊急性の高い研
究を優先的に採択することで、効率的に研究事業を推進し、定期的に実施される統計調
査を見据えた計画、WHO の動向に合わせた計画・実施体制を持つ研究課題を採択するこ
とで、目標・成果が適切に管理された。
さらに、国際比較可能性の向上に直結する知見を得ることで、保健医療政策の検証・立
案に関して貢献しており有効性が高い。

4.改善すべき点及び今後の課題
持続可能な社会保障制度の構築、政策評価に必要なエビデンスの創出に必要な研究課題
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