よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料2-3 厚生労働科学研究の成果に関する評価 (令和3年度報告書 )(案) (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

令和3年度

循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業
「成果に関する評価」
(596,160 千円)

1.研究事業の概要
生活習慣病は医療費の約3割、死亡者数の約6割を占めている。急速な高齢化、疾病
構造の変化を背景とした社会の中で、健康寿命を延伸しつつ、医療費・介護給付費の伸
びを抑制して社会保障制度を持続可能なものとするためには、生活習慣病対策は重要課
題の一つである。本研究事業は、科学的根拠を提供することにより、生活習慣病対策分
野に多面的に貢献することを目的とする。

2.研究事業の成果
「生活習慣および社会生活が健康寿命に及ぼす影響の解析とその改善効果についての
研究」(令和3年度終了)においては、健康寿命に対する生活習慣、地域格差、介護等
の要因分析を行い、国及び地方自治体が健康寿命延伸のために取り組むべき効果的な健
康増進施策について明らかにされた。
「健康診査・保健指導における健診項目の必要性、妥当性の検証、及び地域における
健診実施体制の検討のための研究」(令和3年度終了)においては、特定健診の項目の
見直しを行うとともに、特定保健指導の生活習慣病の発症リスクに及ぼす影響が明らか
にされた。得られた知見は第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会にお
ける審議に用いられた。
「循環器病に関する適切な情報提供・相談支援のための方策と体制の効果的な展開に
向けた研究」(令和3年度終了)においては、循環器病患者への相談支援、施設内およ
び施設間の連携体制の現状と課題を明らかにし、それを踏まえて令和4年度より「基本
計画を実行するための脳卒中・心臓病等総合支援センターのモデル事業」が開始され
た。

3.成果の評価
生活習慣病及びその合併症の増加により、それらへの対策の社会的需要は高まってい
る。科学的根拠を基づき、保健・医療の質の向上に資する本研究事業の持つ意義や必要
性は高い。また、循環器病については、循環器病対策推進基本計画が令和2年 10 月に閣
議決定され、健康寿命の延伸に資する成果が期待される。
本研究事業は、「健康日本 21」の方向性にしたがって、研究成果を効率的に施策に反
映できる仕組みを構築している。研究事業の評価においては、多岐にわたる専門の委員
を含めた評価委員会を開催し、専門的な評価を取り入れることにより効率的な研究事業
の推進を図っている。
本研究事業の成果は、生活習慣病対策や健康づくりに対する施策のエビデンスとして、
施策の検討・実施のみならず治療・予防のガイドライン策定にも活用されている。これ
らの成果は、生活習慣病予防のための正しい知識の普及や医療の質の向上に還元されて
おり、その有効性は高い。

25