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資料2-3 厚生労働科学研究の成果に関する評価 (令和3年度報告書 )(案) (36 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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令和3年度

免疫アレルギー疾患政策研究事業「成果に関する評価」
(73,947 千円)

1.研究事業の概要
本研究事業は社会問題化した免疫アレルギー疾患の診療の連携体制を整備し、予防、
診断及び治療方法の開発、病態の解明等を目的として、質の高い臨床研究や治験を実施
し、得られた成果で診療ガイドラインの作成等を実施している。

2.研究事業の成果
アレルギー疾患の疫学調査報告書、NDB を用いたアナフィラキシーの治療薬「アドレナ
リン自己注射製剤」の処方実態の解析、免疫アレルギー領域の国際的な研究助成プログ
ラムの成果の研究インパクト解析の実施、「メディカルスタッフのためのライフステー
ジに応じた関節リウマチ患者支援ガイド」や「災害におけるアレルギー疾患の対応」の
作成等の成果が得られた。

3.成果の評価
大規模災害が増加している日本において、災害におけるアレルギー疾患の対応につい
て、患者、行政、医療従事者それぞれが活用できる資材を作成したことは、アレルギー
疾患医療の均てん化を図るうえでも社会的に必要である。また、関節リウマチについて
は、近年の治療の進歩が著しく、妊娠や小児リウマチ性疾患の移行期等これまで行き届
かなかったライフステージにおける課題を抽出し、患者からの質問が多い内容について
指導例も提示した患者支援ガイドの作成は社会的価値が高い。さらに多くの研究課題
は、国が整備しているアレルギー疾患医療提供体制と連携しており、効率的に研究が遂
行されている。研究事業の推進にあたっては、各研究課題の進捗管理を厳密に行ったた
め研究が効率的に遂行され、上述のような有効な成果が得られた。

4.改善すべき点及び今後の課題
アレルギー疾患対策を検証する上でも、疾患の疫学調査は継続的かつ効率的に行うこと
が必要で、今後はさらに生活実態等を追加した調査が必要である。
関節リウマチの医療において、チーム医療の実践のためには社会福祉士やケアマネジャ
ー等の人材育成も重要であり、これらの職種を対象としたガイドライン等の作成も進め
るべきである。
学校・保育所等におけるアレルギー疾患を有する者への対応について、アレルギー疾患
に関する生活管理指導表の実態調査と適切な精度管理体制を構築することは、医療の均
てん化を目指す上でも必要である。

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