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資料2-3 厚生労働科学研究の成果に関する評価 (令和3年度報告書 )(案) (49 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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令和3年度

エイズ対策政策研究事業「成果に関する評価」
(777,828 千円)

1.研究事業の概要
本研究事業はエイズに関する研究を総合的に実施することで、新規 HIV 感染者数を減
少させ、検査を受けないままエイズを発症して報告される者の割合を減少させるととも
に、診断された HIV 感染者・エイズ患者に対して適切な医療を提供できる体制を整える
こと、さらに HIV 訴訟の和解を踏まえた恒久対策の一環として必要な研究成果を得るこ
とを目的としている。

2.研究事業の成果
エイズ拠点病院をはじめとしたエイズ診療を行う全国の医療機関の診療体制に関する
調査票の発送とその回答の集計を行い、エイズ医療体制の現況把握が行われた。この結
果を基に「拠点病院診療案内」の改訂が行われた。
国内外の学会や論文などから最新の抗 HIV 治療の情報を収集し、「抗 HIV 治療ガイドラ
イン」の改訂が行われた。令和3年度の主な改訂点は、初回治療として選択すべき抗 HIV
薬の組み合わせについてである。

3.成果の評価
本研究事業の成果は今後のエイズ予防指針の改正に活用されている。また HIV 検査の受
検率の向上に向けた取り組み、医療サービスのアクセス向上など、国内の HIV 感染症の
早期発見、適切な医療体制の構築に貢献しており、行政的意義が大きい。
また研究の推進にあたっては、「エイズ対策研究事業の企画と評価に関する研究」班に
より、エイズ関連事業の各研究課題の研究代表者による発表の場を設けることで、研究
班相互で進捗状況を共有し、研究の重複や間隙の発生を防止し、研究が効率的に遂行さ
れた。

4.改善すべき点及び今後の課題
HIV/AIDS の早期発見・早期治療開始に有効な研究成果が得られてはいるが、日本では
エイズを発症してから見つかる者の割合が約3割である。検査を受けないままエイズを
発症する者の割合を減少させるために、各地域の医療体制の実態把握や課題抽出を行
い、新たな検査体制モデルの構築をすべきである。

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