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資料2-3 厚生労働科学研究の成果に関する評価 (令和3年度報告書 )(案) (43 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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令和3年度

認知症政策研究事業「成果に関する評価」
(122,608 千円)

1.研究事業の概要
本研究事業では、認知症施策推進大綱の 5 つの柱からなる施策に基づき、認知症の発
症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会をめざし、認知症
の人や家族の視点を重視しながら「共生」と「予防」を車の両輪として施策を推進する
ために必要な疫学調査、予防的介入法の開発とその検証などの研究を実施している。

2.研究事業の成果
「独居認知症高齢者等が安全・安心な暮らしを送れる環境づくりのための研究」(令和
元~3年度)では、認知症者の独居や、認知症者が認知者を介護するような状況におい
て特に起こりやすい問題の実態を把握し、課題の可視化が行われた。それをもとに、エ
ビデンスブック及び自治体向けの手引きが作成された。また、
「認知症者の人生の最終段
階の医療提供に関する研究」
(令和3~5年度)では、家族等に対するフォローやサポー
トのあり方・認知症者のエンドオブライフケアのあり方に関する手引きの作成に資す
る、認知症者の医療提供体制の実態を解明し、課題についての整理が行われた。

3.成果の評価
本研究事業で作成した手引きや、明らかになった課題については今後、認知症施策を推
進する上での政策上の課題を解決する際に活用するため、その必要性は高く、行政的意
義は大きい。
なお、研究は目標をおおむね達成しており、その成果については今後周知を行い、現場
で活用されることが期待される。また、本研究事業では事前評価委員による審査、採択
に加えて、担当官による進捗管理、中間・事後評価委員による評価等を通して研究計画
の着実な実行に向けた体制が構築されており、各研究課題においても既存の蓄積された
エビデンスを活用し効率的に研究が推進できるように配慮している。

4.改善すべき点及び今後の課題
認知症に関する研究は目標達成に向けて順調に進捗している。しかし、認知症者の増加
に伴い、認知症に関連した課題は複雑・多様化しており、認知症に係る研究についてさ
らなる強化・充実・継続が必要である。今後とも認知症施策を進める上で行政的・社会
的に優先順位の高い課題を厳選し、必要に応じて研究内容や方向性の見直しを行うこと
によってより一層効率的に研究を推進する必要がある。

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