よむ、つかう、まなぶ。
資料2-3 厚生労働科学研究の成果に関する評価 (令和3年度報告書 )(案) (51 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html |
出典情報 | 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
令和3年度
肝炎等克服研究事業「成果に関する評価」
(283,975 千円)
1.研究事業の概要
本研究事業は、肝炎対策基本法・肝炎対策基本指針の主旨に則り、国内最大級の感染
症である肝炎の克服に向けた対策を総合的に推進するため、基盤となる疫学研究や、診
療体制や社会基盤の構築、偏見・差別の防止等を目標に、肝炎に関する行政課題を解決
するための研究を推進する。
2.研究事業の成果
①肝がん・重度肝硬変患者の NCD データを用いたガイドラインの作成、②肝炎ウイルス
検査受検率・陽性者受診率の向上へのリーフレットの全国展開後の評価③肝炎医療コー
ディネーターの SNS を用いたフォローアップシステムの構築、④NDB データを用いた肝炎
ウイルス患者の将来推計、⑤肝炎啓発エデュテインメント資材の作成、などの成果が得
られた。特にガイドライン作成やエデュテインメントの作成は特筆すべき成果である。
3.成果の評価
肝炎対策基本法及び、同法に基づく肝炎対策の推進に関する基本的な指針において、
肝炎対策を総合的に推進するための基盤となる行政的な課題を解決するために必要な研
究を進める必要がある。このため、受検促進、適切な肝炎医療の推進、新たな感染や偏
見・差別の防止、地域における診療連携体制の構築、疫学研究、肝炎対策の評価といっ
た肝炎総合対策に対して幅広く研究が実施されている。
得られた研究成果を活用して、肝炎ウイルス検査の受検率の向上や肝炎医療コーディネ
ーターの活用による受診率の向上が期待され、肝炎ウイルス感染者の円滑な受検・受
診・受療の促進、そして健康寿命の延伸につながることが期待できる。また、肝炎につ
いての知識の普及に関わる資材の開発や差別・偏見に対する教育など、社会の多様化や
地域の実情に応じた総合的な肝炎対策を実施していくため、今後も本研究事業を一層推
進すべきである。
4.改善すべき点及び今後の課題
本邦には未受検、未受診、未受療の肝炎ウイルスキャリアが依然多く存在するため、政
策として受検者の感染が判明した際に、受検・受診・受療を円滑に促進する取組や、定
期的に医療機関を受診していない者へ受診を促す取組が必要である。これらの取組にお
いては、肝炎医療コーディネーターの活躍が期待されている。また、肝炎患者等に関す
る偏見・差別への対策、肝がん・肝硬変の病態別の実態把握、地域における病診連携推
進を全国に均てん化する取組、肝炎施策が効果的に実施されているか評価する方法の開
発なども重要な課題として挙げられ、各指標の評価が必要となる。令和4年3月に改正
された肝炎対策の推進に関する基本的な指針では、職域における肝炎ウイルス検査の促
進や陽性者の受診勧奨、フォローアップの取組の推進、肝硬変・肝がん患者に対する更
なる支援の在り方についての検討等が明記されている。新規治療等の導入やその推進が
我が国の肝炎医療に及ぼす効果の検証に加え、地域毎のキャリア数の実態把握などより
48
肝炎等克服研究事業「成果に関する評価」
(283,975 千円)
1.研究事業の概要
本研究事業は、肝炎対策基本法・肝炎対策基本指針の主旨に則り、国内最大級の感染
症である肝炎の克服に向けた対策を総合的に推進するため、基盤となる疫学研究や、診
療体制や社会基盤の構築、偏見・差別の防止等を目標に、肝炎に関する行政課題を解決
するための研究を推進する。
2.研究事業の成果
①肝がん・重度肝硬変患者の NCD データを用いたガイドラインの作成、②肝炎ウイルス
検査受検率・陽性者受診率の向上へのリーフレットの全国展開後の評価③肝炎医療コー
ディネーターの SNS を用いたフォローアップシステムの構築、④NDB データを用いた肝炎
ウイルス患者の将来推計、⑤肝炎啓発エデュテインメント資材の作成、などの成果が得
られた。特にガイドライン作成やエデュテインメントの作成は特筆すべき成果である。
3.成果の評価
肝炎対策基本法及び、同法に基づく肝炎対策の推進に関する基本的な指針において、
肝炎対策を総合的に推進するための基盤となる行政的な課題を解決するために必要な研
究を進める必要がある。このため、受検促進、適切な肝炎医療の推進、新たな感染や偏
見・差別の防止、地域における診療連携体制の構築、疫学研究、肝炎対策の評価といっ
た肝炎総合対策に対して幅広く研究が実施されている。
得られた研究成果を活用して、肝炎ウイルス検査の受検率の向上や肝炎医療コーディネ
ーターの活用による受診率の向上が期待され、肝炎ウイルス感染者の円滑な受検・受
診・受療の促進、そして健康寿命の延伸につながることが期待できる。また、肝炎につ
いての知識の普及に関わる資材の開発や差別・偏見に対する教育など、社会の多様化や
地域の実情に応じた総合的な肝炎対策を実施していくため、今後も本研究事業を一層推
進すべきである。
4.改善すべき点及び今後の課題
本邦には未受検、未受診、未受療の肝炎ウイルスキャリアが依然多く存在するため、政
策として受検者の感染が判明した際に、受検・受診・受療を円滑に促進する取組や、定
期的に医療機関を受診していない者へ受診を促す取組が必要である。これらの取組にお
いては、肝炎医療コーディネーターの活躍が期待されている。また、肝炎患者等に関す
る偏見・差別への対策、肝がん・肝硬変の病態別の実態把握、地域における病診連携推
進を全国に均てん化する取組、肝炎施策が効果的に実施されているか評価する方法の開
発なども重要な課題として挙げられ、各指標の評価が必要となる。令和4年3月に改正
された肝炎対策の推進に関する基本的な指針では、職域における肝炎ウイルス検査の促
進や陽性者の受診勧奨、フォローアップの取組の推進、肝硬変・肝がん患者に対する更
なる支援の在り方についての検討等が明記されている。新規治療等の導入やその推進が
我が国の肝炎医療に及ぼす効果の検証に加え、地域毎のキャリア数の実態把握などより
48