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資料1-3 リオシグアト及びHIVプロテアーゼ阻害剤の電子化された添付文書一覧 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27607.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第10回)
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AUCは健康成人と比べてそれぞれ72%及び62%増加し
た8)
(外国人データ)。[9.3.2参照]
16.6.4 高齢者
高齢者(65歳以上)では、 全身及び腎クリアランスの低
下により、 若年者よりもAUCが約40%高かった9)(外国
人データ)。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ニトログリセリン
健康成人6例を対象としたプラセボ対照二重盲検クロス
オーバー試験により本剤2.5mg又はプラセボ投与8及び
24時間後の各時点でニトログリセリン0.4mgを舌下投与
したときの薬力学的相互作用を検討した。相加的な血管
拡張作用がみられ、本剤投与8時間後のニトログリセリン
舌下投与時でも、プラセボ投与よりも有意な収縮期血圧
の低下が認められた10)
(外国人データ)

[2.5、10.1参照]
16.7.2 シルデナフィルクエン酸塩
シルデナフィルクエン酸塩20mg1日3回投与により安定
している肺動脈性肺高血圧症患者7例を対象として、本
剤0.5mgをシルデナフィルクエン酸塩20mg投与3時間
後、さらに1.0mgを2時間後に単回投与したときの肺及
び全身血行動態に及ぼす影響を検討した。 本剤をシル
デナフィルクエン酸塩に上乗せ投与したところ、 血行
動態に相加的な影響が認められた 11)(外国人データ)。
[2.6、10.1参照]
16.7.3 ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)
健康成人16例を対象としたクロスオーバー試験により
本剤0.5mgを単独又はケトコナゾール400mgを1日1回
4日間投与後に併用して食後単回投与した。 ケトコナ
ゾール併用により本剤のCmaxが46%上昇し、AUCが約
150%増加した。なお、代謝物M-1のCmaxは49%低下し、
AUCは24%減少した12)
(外国人データ)

[2.7、10.1参照]
16.7.4 制酸剤
健康成人12例を対象としたクロスオーバー試験により本
剤2.5mgを単独又は水酸化アルミニウムゲル/水酸化マ
グネシウム合剤10mLと併用して、それぞれ空腹時単回
投与した。制酸剤との併用により本剤のCmaxが56%低
下し、AUCは34%減少した。なお、消失半減期が5.9時
間から8.6時間に延長した13)
(外国人データ)

[10.2参照]
16.7.5 ボセンタン
肺動脈性肺高血圧症患者における母集団薬物動態解析
の結果では、 ボセンタンを非併用の患者に比べ併用し
た患者では、本剤の定常状態におけるAUCが27%低かっ
た14)(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.6 オメプラゾール
健康成人12例を対象としたクロスオーバー試験により
本剤2.5mgを単独で又はオメプラゾール40mgを1日1回
4日間投与後に空腹時単回投与した。オメプラゾール併
用による本剤のCmax及びAUCの低下はそれぞれ35%及
び26%であった15)(外国人データ)。
16.7.7 クラリスロマイシン
健康成人14例を対象としたクロスオーバー試験により
本剤1.0mgを単独又はクラリスロマイシン500mgを1
日2回4日間投与後に併用して食後単回投与した。 クラ
リスロマイシン併用により本剤のCmaxが4%上昇し、
AUCが41%増加した16)(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.8 その他の薬剤
アセチルサリチル酸、ミダゾラム、ワルファリンの併用に
おいて、臨床的に意味のある相互作用はみられなかった。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
〈慢性血栓塞栓性肺高血圧症〉
17.1.1 国際共同第Ⅲ相試験
肺動脈血栓内膜摘除術不適応又は本手術後に残存・ 再
発した慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者261例(日本人16
例を含む)を対象とした比較試験において、 本剤(用量
調節法:被験者の血圧、忍容性等に応じて1.0~2.5mg
を1日3回8週間投与し、8週時点の用量をさらに8週間
投与)又はプラセボを16週間投与した。 その結果、 有
効性主要評価項目である6分間歩行距離のベースライ
ンからの変化は、 プラセボ投与群と比べ本剤投与群に
おいて有意に大きかった(p<0.0001、 層別Wilcoxon検
定)。 さらに、 副次的評価項目[肺血管抵抗、 ヒト脳性
ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NTproBNP)、WHO機能分類]
においても、本剤投与群では
プラセボ投与群に比べて有意な改善効果を示し、6分間
歩行距離と一貫した結果であった17)。
評価項目
(単位)

本剤投与群
[症例数]

プラセボ投与群
[症例数]

38.9±79.3
[173]

-5.5±84.3
[88]

主要評価項目
6分間歩行距離
(m)
平均値±SD

※1
投与群間の比較:45.69(24.74~66.63)

p<0.0001※2

主な副次的評価項目
肺血管抵抗
(dynes・sec・cm-5)
平均値±SD

-225.7±247.5
[151]

※1
投与群間の比較:-246.43(-303.33~-189.53)

NT-proBNP
(pg/mL)
平均値±SD

-290.7±1716.9
[150]

※1
投与群間の比較:-443.99(-842.95~-45.03)

WHO機能分類※3
症例数(%)
改善
不変
悪化

57(32.9%)
107(61.8%)
9(5.2%)

23.1±273.5
[82]
p<0.0001※2
76.4±1446.6
[73]
p<0.0001※2

13(14.9%)
68(78.2%)
6(6.9%)

投与群間の比較:p=0.0026※2
SD:標準偏差
※1:ベースライン値を共変量、投与群及び国/地域を主効果と
した共分散分析より推定した最小二乗平均値の差(本剤投与
群-プラセボ投与群)とその95%信頼区間
※2:国/地域を層とした層別Wilcoxon検定
主要評価項目が有意水準両側5%で有意であった場合、副次
的評価項目について表に示した項目の順に逐次的な検定を
実施した。
※3:WHO機能分類のクラスが1段階以上改善した場合を「改善」、
変化しなかった場合を「不変」、1段階以上悪化した場合を「悪
化」と分類した。投与群間の比較のための検定には、クラス
の変化量(治験終了時のクラス-開始時のクラス)を用いた。

日本人部分集団は少数例(本剤投与群:11例、 プラセ
ボ投与群:5例)であり、 ばらつきが大きく、 主要評価
項目である6分間歩行距離のベースラインからの変化
量(平均値±標準偏差)は、本剤投与群で31.9±148.6m
(中央値:64.0m)、 プラセボ投与群で36.0±36.4m(中
央値:14.0m)であった。 しかしながら、 主な副次的
評価項目である肺血管抵抗の変化量は、 本剤投与群で
-129.6±122.5(dynes・sec・cm-5)、プラセボ投与群で
は15.7±120.8(dynes・sec・cm-5)であり、全体集団と
同様に血行動態改善効果が認められた17)。

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