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【参考1】診療の手引き・第8.1版 (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html
出典情報 「新型コロナウイルス感染症 COVID-19)診療の手引き・第8.1版」の周知について(10/5付 事務連絡)《厚生労働省》
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 8.1 版 ●2 臨床像

2. 重症化のリスク因子
COVID-19 は自然に回復する患者も多いが,特定の属性や基礎疾患があると,医療上の入院,酸

素投与,集中治療が必要となるリスク(重症化リスク)が大きくなる.本項ではこれらの重症化リ

スク因子についてまとめた.一般にリスク因子の数が多いほど重症化リスクは大きくなると考えら
れている.ワクチン接種を適切に受けることは重症化リスクを低下させる有効な手段である.
【年齢・性別】

高齢は最も重要な重症化リスク因子である.現在のオミクロン株の流行において,成人の全年齢
群で重症化リスクは低下していると考えられるが,高齢者ほどリスクが大きい点は変化していない.
特に高齢かつ後述する基礎疾患のある患者でリスクが大きい.

ワクチン接種歴のない感染者における年代別重症化率


表 2-2
6-2 ワクチン接種歴のない感染者における年代別重症化率
検体採取時の個人防護具

*重症化率:人工呼吸器,ECMO,ICU などで治療を受けた患者および死亡者の感染者に対する割合

25 %
20
15

2021年7月〜10月

2022年1月〜2月

(感染者23,785人)

(感染者34,136人)

10
5
0

10歳未満

10代

20代

30代

40代

50代

60代

70代

80代

90代以上

・茨城県,広島県,石川県のデー
タ(第 70 回・80 回新型コロナウ
イルス感染症対策アドバイザリー
ボード資料)を元に作成

・本データは感染者が療養または入院期間が終了した際のステータスまたは 2022 年5月 31 日時点でのステータスに基づき
算出しており,重症化率・致死率を過小評価している可能性がある.
・感染者数は感染症法に基づく報告による新型コロナウイルス感染症の陽性者であり,無症候性病原体保有者を含むすべて
の感染者を補足できておらず,重症化率・致死率を過大評価している可能性がある.
・表記の期間内に発生した新規感染者数とそのうちの重症数と死亡者数を単純に集計したものであり,ワクチン接種から検査
までの期間や治療内容等の背景因子が異なることなどから,本データによりワクチン接種による予防効果が明らかになる
ものではない.

また,複数のメタアナリシスによって,男性は女性に比べて重症化や死亡のリスクが高いことが

明らかにされている.オミクロン株の流行において,男女の死亡リスク差は小さくなったとする報
告もある.

【基礎疾患】

2022 年 6 月 30 日現在,日本国内の事務連絡や届出などでは,一般に以下の項目が重症化

リスク因子としてあげられている.
表 2-1

主な重症化のリスク因子

・65 歳以上の高齢者
・悪性腫瘍
・慢性呼吸器疾患
(COPD など )
・慢性腎臓病
・糖尿病

・高血圧
・脂質異常症
・心血管疾患
・脳血管疾患
・肥満(BMI 30 以上 )
・喫煙

12

・固形臓器移植後の免疫不全
・ 妊娠後半期
・免疫抑制・調節薬の使用
・HIV 感染症
(特に CD4 <200/ μ L)