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【参考1】診療の手引き・第8.1版 (63 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html
出典情報 「新型コロナウイルス感染症 COVID-19)診療の手引き・第8.1版」の周知について(10/5付 事務連絡)《厚生労働省》
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 8.1 版 ●6 院内感染対策

院内感染対策

COVID-19 の院内感染事例は国内外から多数報告されており,患者から医療従事者への感染

のみならず,医療従事者から患者,医療従事者間の感染事例も起きている.院内感染対策は他
疾患の患者に対する医療の継続においても重要である.一方,オミクロン株の流行では,他疾

患で受診・入院した患者に SARS-CoV-2 感染が判明することがまれでなくなった.効果的か
つ医療現場に負担の少ない感染対策を実施していく必要がある(表 6-1).

外来受診患者に対して,病院入口や受付などで体温測定器や問診票を用いて COVID-19 を

疑う症状の有無を確認することが望ましい.疑い患者は,他の患者とは距離を保つことが可能
な待機場所に案内して,できるだけ早く診察を行う.
表 6-1

医療機関における感染対策の考え方
感染者・濃厚接触者.COVID-19 疑い
患者

COVID-19 を疑う症状のない者
(感染者・濃厚接触者を除く)
標準予防策

・患者に触れる前後の手指衛生の徹底
・患者や利用者の体液や排泄物に触れたときは,直後に手指衛生を行う
・予測される汚染度に応じて,適切な防護具をあらかじめ着用する

接触感染対策

・体液や排泄物への汚染が想定されない限
り,エプロンやガウンを着用する必要は
ない
・環境表面を定期的に消毒する必要はない

飛沫感染対策

・患者や利用者,医療者,介護者の双方が屋内で対面するときは,サージカルマスクを
着用する
・フェイスシールドなどで眼を保護する必
要はない

エアロゾル対策

空間の分離
(ゾーニング)

・身体密着が想定される場合には,接触度
に応じてエプロンやガウンを着用する
・当該患者が触れた環境で,他の人が触れ
る可能性があるときは速やかに消毒する

・当該患者がマスクを着用していない場合*1
には,フェイスシールドなどで眼を保護する

・室内換気を徹底する(十分な機械換気.または,窓やドアから風を入れる)
・日常的に N95 マスクを着用する必要は
ない

・エアロゾル排出リスクが高い場合*2には,
医療者や介護者は N95 マスクを着用する

・無症状者同士の接触を制限する必要はな


・当該患者と他の患者や利用者が空間を共
用することのないよう,個室での療養を
原則とする.トイレも専用とすることが
望ましい*3
・感染者はコホーティング(感染者同士の
大部屋)で対応可
・専用病棟(病棟全体のゾーニング)は基
本的に不要

*1 口腔内の診察,口腔ケア,食事介助,入浴支援など
*2 咳嗽がある.喀痰吸引や口腔ケアを実施するなど
*3 トイレが病室にない場合は,病棟トイレの一部を当該患者用に使用することも可
出典:厚生労働省.第 87 回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料.2022.6.8. を一部編集

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