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【参考1】診療の手引き・第8.1版 (37 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症 COVID-19)診療の手引き・第8.1版」の周知について(10/5付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 8.1 版 ●4 重症度分類とマネジメント
【中等症Ⅱ 呼吸不全あり】
〇 呼吸不全のため,酸素投与が必要となる.呼吸不全の原因を推測するため,酸素投与前に動
脈血液ガス検査(PaO2,PaCO2)を行う. また,必要に応じて人工呼吸器や ECMO の医
療体制の整う施設への転院を考慮する.
〇 肺の浸潤影が拡大進行するなど急速に増悪する場合がある.このような場合,ステロイド薬
を早期に使用すべきであり,さらにレムデシビルの使用も考慮する.また,バリシチニブや
トシリズマブが用いられることもある(
「5薬物療法」の項を参照)
.
〇 中等症 II 以上では,ステロイド薬の使用によって予後改善効果が認められるため,強く推奨
されている.ステロイド薬としてはデキサメタゾン6 mg が最もエビデンスがあり,最長
10 日間使用する.同じ力価の他の薬剤,プレドニゾロン 40 mg,メチルプレドニゾロン 32
mg も代替使用可能と考えられる.ただし,高用量ステロイド投与(ステロイドパルス療法)
の有効性と安全性は明らかになっていない.
〇 レムデシビルをステロイドと併用する場合は,レムデシビルを先行または同時投与が良いと
する報告がある.
〇 通常の場合,O2 5 L/min までの経鼻カニュラあるいは O2 5 L/min まで酸素マスクにより,
SpO2 ≧ 93 % を維持する.
*注 : 経鼻カニュラ使用時はエアロゾル発生抑制のため,サージカルマスクを着用させる.
〇 酸素マスクによる O2 投与でも SpO2 ≧ 93 % を維持できなくなった場合,ステロイド薬やレ
ムデシビルなどの効果をみつつ,人工呼吸への移行を考慮する.
*注:この段階では,ネーザルハイフロー(HFNC:High-Flow Nasal Cannula)
,
リザーバー
付きマスク(10 〜 15 L/min),必要に応じて覚醒下腹臥位療法などの体位管理が考慮さ
れる.エアロゾル発生による院内感染のリスクがあるため,陰圧個室あるいはレッドゾー
ンでの使用とする.気管挿管のタイミングを逸すると治療成績を悪化させる場合があるこ
とに十分留意する(「6 院内感染対策」を参照)
.
CPAP 使用中の睡眠時無呼吸患者においては,感染力がある場合,呼気ポートのない
マスク(Non-Vent mask)および呼気ポートとマスクとの間に HEPA フィルター,人
工鼻を装着可能な CPAP 機器を用いて治療を継続する.その他,HFNC では呼気終末圧
付加が不十分な患者もしくは肺胞低換気がある患者に対しては,同様のフィルター付き CPAP/
NPPV の使用を考慮する.いずれも治療に協力可能な患者で,陰圧室,レッドゾーンを原則
とする.ただしマスクフィットが悪いとマスク周囲から漏れが生じることや,吸気相で
圧が上昇する NPPV は CPAP よりエアロゾル飛散リスクが大きくなる点など,環境汚染
に十分注意する必要がある.ヘルメットタイプのインターフェイスの使用に関しては,
使用経験が豊富な施設が望ましい.いずれの機器に対しても,内部汚染の管理にも注意
する.
〇 血栓塞栓症の合併に注意し,D ダイマー測定などの評価を行い,抗凝固療法も考慮する.
〇 細菌性肺炎,ARDS,敗血症,心筋障害,急性腎障害,消化管出血の併発にも注意する.
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【中等症Ⅱ 呼吸不全あり】
〇 呼吸不全のため,酸素投与が必要となる.呼吸不全の原因を推測するため,酸素投与前に動
脈血液ガス検査(PaO2,PaCO2)を行う. また,必要に応じて人工呼吸器や ECMO の医
療体制の整う施設への転院を考慮する.
〇 肺の浸潤影が拡大進行するなど急速に増悪する場合がある.このような場合,ステロイド薬
を早期に使用すべきであり,さらにレムデシビルの使用も考慮する.また,バリシチニブや
トシリズマブが用いられることもある(
「5薬物療法」の項を参照)
.
〇 中等症 II 以上では,ステロイド薬の使用によって予後改善効果が認められるため,強く推奨
されている.ステロイド薬としてはデキサメタゾン6 mg が最もエビデンスがあり,最長
10 日間使用する.同じ力価の他の薬剤,プレドニゾロン 40 mg,メチルプレドニゾロン 32
mg も代替使用可能と考えられる.ただし,高用量ステロイド投与(ステロイドパルス療法)
の有効性と安全性は明らかになっていない.
〇 レムデシビルをステロイドと併用する場合は,レムデシビルを先行または同時投与が良いと
する報告がある.
〇 通常の場合,O2 5 L/min までの経鼻カニュラあるいは O2 5 L/min まで酸素マスクにより,
SpO2 ≧ 93 % を維持する.
*注 : 経鼻カニュラ使用時はエアロゾル発生抑制のため,サージカルマスクを着用させる.
〇 酸素マスクによる O2 投与でも SpO2 ≧ 93 % を維持できなくなった場合,ステロイド薬やレ
ムデシビルなどの効果をみつつ,人工呼吸への移行を考慮する.
*注:この段階では,ネーザルハイフロー(HFNC:High-Flow Nasal Cannula)
,
リザーバー
付きマスク(10 〜 15 L/min),必要に応じて覚醒下腹臥位療法などの体位管理が考慮さ
れる.エアロゾル発生による院内感染のリスクがあるため,陰圧個室あるいはレッドゾー
ンでの使用とする.気管挿管のタイミングを逸すると治療成績を悪化させる場合があるこ
とに十分留意する(「6 院内感染対策」を参照)
.
CPAP 使用中の睡眠時無呼吸患者においては,感染力がある場合,呼気ポートのない
マスク(Non-Vent mask)および呼気ポートとマスクとの間に HEPA フィルター,人
工鼻を装着可能な CPAP 機器を用いて治療を継続する.その他,HFNC では呼気終末圧
付加が不十分な患者もしくは肺胞低換気がある患者に対しては,同様のフィルター付き CPAP/
NPPV の使用を考慮する.いずれも治療に協力可能な患者で,陰圧室,レッドゾーンを原則
とする.ただしマスクフィットが悪いとマスク周囲から漏れが生じることや,吸気相で
圧が上昇する NPPV は CPAP よりエアロゾル飛散リスクが大きくなる点など,環境汚染
に十分注意する必要がある.ヘルメットタイプのインターフェイスの使用に関しては,
使用経験が豊富な施設が望ましい.いずれの機器に対しても,内部汚染の管理にも注意
する.
〇 血栓塞栓症の合併に注意し,D ダイマー測定などの評価を行い,抗凝固療法も考慮する.
〇 細菌性肺炎,ARDS,敗血症,心筋障害,急性腎障害,消化管出血の併発にも注意する.
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