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【参考1】診療の手引き・第8.1版 (35 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症 COVID-19)診療の手引き・第8.1版」の周知について(10/5付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 8.1 版 ●4 重症度分類とマネジメント
▶高齢者における療養のあり方について
オミクロン株による流行において,入院治療について,高齢者の場合,以下のような課題があ
ることが指摘されている.
・入院を契機としてフレイル(要介護の一歩手前の健康状態)が進行しやすい(入院期間が長期
化するほどその影響が大きい)
・COVID-19 を契機とする誤嚥性肺炎の併発や既存疾患の悪化
・生活環境の変化による転倒・骨折リスクの増大
・住み慣れた環境から離されることによる心理面への影響
入院治療の確保に加え,よりケアを重視した療養場所の選択とケア提供体制の充実に向けた支
援が不可欠である.高齢者施設等で入所者に陽性者が発生した場合に感染制御・業務継続支援チー
ムの派遣など医療支援の強化が図られている.
また,隔離によって運動量や活動量が低下しやすいために,隔離期間中であっても,発症早期
から機能維持を目標とした適切なリハビリテーション治療を可能な限り実施することが重要であ
る.COVID-19 患者に対してリハビリテーション医療を行う際に必要な感染対策については日本
リハビリテーション医学会が取りまとめた『日本リハビリテーション医学会感染対策指針(COVID
-19 含む)』(2022.2.21)等を参照すること.
〈参考〉
・高齢者における新型コロナウイルス感染症の療養の課題について.第 79 回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料.
・厚生労働省事務連絡 現下の感染状況を踏まえたオミクロン株の特性に応じた検査・保健・医療提供体制の点検・強化について.2022.7.5.
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する理事長声明 . 第 80 回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料.
・日本リハビリテーション医学会 . 日本リハビリテーション医学会感染対策指針( COVID -19 含む).2022.2.21.
https://www.jarm.or.jp/guideline/index.html
2. 軽
症
〇 特別な医療によらなくても,経過観察のみで自然に軽快することが多い.
〇 内服による解熱薬や鎮咳薬などの対症療法を必要に応じて行う.飲水や食事が可能なら,必
ずしも輸液は必要ない.
〇 診察時は軽症と判断されても,発症 2 週目までに急速に病状が進行することがある.病状悪
化はほとんどの場合,低酸素血症の進行として表れる.
〇 病状が進行しているにもかかわらず,呼吸困難を自覚しない症例(silent hypoxia)がある
ことに留意する.可能な限りパルスオキシメーターによる SpO2 測定が求められる.
〇 発症早期(5 ~ 7 日以内)かつ重症化リスク因子のある患者では,抗ウイルス薬の適応があ
る.中和抗体薬は,他の治療薬が使用できない場合に検討する(オミクロン株に対する効果
減弱のおそれ).
〇 重症化リスク因子があり,病状の進行が予期される場合には薬物療法を考慮する.
〇 宿泊療養施設や自宅で療養・健康観察とする場合,体調不良となったらどのように医療機関
を受診したらよいか,あらかじめ患者に説明しておく.
〇 軽症患者であっても発症前から感染性があるため,人との接触はできるだけ避けること.同
居家族がいる場合には生活空間を分けること,マスク着用や手洗いの励行を指導する.
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▶高齢者における療養のあり方について
オミクロン株による流行において,入院治療について,高齢者の場合,以下のような課題があ
ることが指摘されている.
・入院を契機としてフレイル(要介護の一歩手前の健康状態)が進行しやすい(入院期間が長期
化するほどその影響が大きい)
・COVID-19 を契機とする誤嚥性肺炎の併発や既存疾患の悪化
・生活環境の変化による転倒・骨折リスクの増大
・住み慣れた環境から離されることによる心理面への影響
入院治療の確保に加え,よりケアを重視した療養場所の選択とケア提供体制の充実に向けた支
援が不可欠である.高齢者施設等で入所者に陽性者が発生した場合に感染制御・業務継続支援チー
ムの派遣など医療支援の強化が図られている.
また,隔離によって運動量や活動量が低下しやすいために,隔離期間中であっても,発症早期
から機能維持を目標とした適切なリハビリテーション治療を可能な限り実施することが重要であ
る.COVID-19 患者に対してリハビリテーション医療を行う際に必要な感染対策については日本
リハビリテーション医学会が取りまとめた『日本リハビリテーション医学会感染対策指針(COVID
-19 含む)』(2022.2.21)等を参照すること.
〈参考〉
・高齢者における新型コロナウイルス感染症の療養の課題について.第 79 回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料.
・厚生労働省事務連絡 現下の感染状況を踏まえたオミクロン株の特性に応じた検査・保健・医療提供体制の点検・強化について.2022.7.5.
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する理事長声明 . 第 80 回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料.
・日本リハビリテーション医学会 . 日本リハビリテーション医学会感染対策指針( COVID -19 含む).2022.2.21.
https://www.jarm.or.jp/guideline/index.html
2. 軽
症
〇 特別な医療によらなくても,経過観察のみで自然に軽快することが多い.
〇 内服による解熱薬や鎮咳薬などの対症療法を必要に応じて行う.飲水や食事が可能なら,必
ずしも輸液は必要ない.
〇 診察時は軽症と判断されても,発症 2 週目までに急速に病状が進行することがある.病状悪
化はほとんどの場合,低酸素血症の進行として表れる.
〇 病状が進行しているにもかかわらず,呼吸困難を自覚しない症例(silent hypoxia)がある
ことに留意する.可能な限りパルスオキシメーターによる SpO2 測定が求められる.
〇 発症早期(5 ~ 7 日以内)かつ重症化リスク因子のある患者では,抗ウイルス薬の適応があ
る.中和抗体薬は,他の治療薬が使用できない場合に検討する(オミクロン株に対する効果
減弱のおそれ).
〇 重症化リスク因子があり,病状の進行が予期される場合には薬物療法を考慮する.
〇 宿泊療養施設や自宅で療養・健康観察とする場合,体調不良となったらどのように医療機関
を受診したらよいか,あらかじめ患者に説明しておく.
〇 軽症患者であっても発症前から感染性があるため,人との接触はできるだけ避けること.同
居家族がいる場合には生活空間を分けること,マスク着用や手洗いの励行を指導する.
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