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資料1-3 ビソプロロール 調査結果報告書及び添付文書[2.5MB] (30 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38855.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年度第15回 3/26)《厚生労働省》 |
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5.臨床使用に関する報告
本薬と妊娠に関する公表文献について、システマティックレビューを行った。
検索データベースについては、Drugs in Pregnancy & Lactation(G.G.Briggs, R.K.Freeman,
C.V.Towers, et al. WOLTERS KLUWE)
、Reprotox®、TERIS、MEDLINE/PubMed を用いた。検索キー
ワードについては、Drugs in Pregnancy & Lactation(G.G.Briggs, R.K.Freeman, C.V.Towers,
et al.
WOLTERS KLUWE )、 Reprotox® 、 TERIS で は 、 ”bisoprolol” 、 MEDLINE/PubMed で
は、”bisoprolol” "pregnancy""human"とした 2。(検索年月日 2021 年 1 月 15 日)
抽出した公表文献 27 報について内容を確認した。27 報のうち、英語以外の文献 8 報、出産後
投与に関する文献 1 報、妊婦を除外した有効性に関する文献 1 報、レビュー文献 4 報を除外し、
13 報(疫学研究 4 報、症例報告 9 報)について詳細を検討した。
13 報の詳細は下表のとおりであるが、そのうち疫学研究 4 報の概要は次のとおりであった。
妊娠第 1 三半期の曝露と児の先天異常発生に関する情報については、本薬使用例 339 例を対象
とした研究(ドイツ奇形情報センター(1)
)では、対照群と比較して先天異常について発生率の
増加とは関連がみられなかった。本薬 9 例を含む β 遮断薬を妊娠初期に使用した母親の児 798 例
の疫学研究(スウェーデン出生レジストリ(2))では、心奇形の発生率の上昇(OR2.7、95%CI;
1.79-4.08)がみられたが他の降圧薬においても同様の結果であった。薬剤の内訳は不明であるが
β 遮断薬を妊娠第 1 三半期に処方された例(北米処方箋データベース(4)
)の解析では、心奇形
を含む先天異常について発生率の増加とは関連がみられなかった。
妊娠第 2 三半期以降の曝露と児への影響に関する情報については、本薬使用例 339 例を対象と
した研究(ドイツ奇形情報センター(1)
)では、妊娠第 1 三半期のみの曝露例に比し、分娩前の
少なくとも 2 週間前まで継続した例では出生体重が少なかった。国内研究(国内単施設研究(3)
)
では、本薬 5 例を含む β 遮断薬 45 例と疾患コントロールを比較し、β 遮断薬群では胎児発育不
全(FGR)が多かったが、本薬使用の 5 例において先天異常や FGR はみられなかった。妊娠第 3 三
半期の β 遮断薬処方例(内訳は不明)
(北米処方箋データベース(4)
)の解析では、新生児低血
糖や哺乳不良リスク増加などの影響がみられた。
(1) Maria Hoeltzenbein et al. Pregnancy outcome after first trimester exposure to
bisoprolol: an observational cohort study. J Hypertens. 2018 Oct;36(10):2109-2117
評価対象、評価項目
本薬、先天異常
評価例数
本薬 339 例
概要
German Embryotox pharmacovigillance institute における前向き研
究。本薬に少なくとも妊娠第 1 三半期曝露した 339 例と催奇形物質
に曝露していない対照コホート 678 例を比較した。使用目的は、高血
検索式"bisoprolol"[MeSH Terms] OR "bisoprolol"[All Fields]) AND ("pregnancy"[MeSH Terms] OR "pregnancy"[All Fields] OR
"pregnancies"[All Fields] OR "pregnancy s"[All Fields]) AND ("human s"[All Fields] OR "humans"[MeSH Terms] OR "humans"[All
Fields] OR "human"[All Fields]
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本薬と妊娠に関する公表文献について、システマティックレビューを行った。
検索データベースについては、Drugs in Pregnancy & Lactation(G.G.Briggs, R.K.Freeman,
C.V.Towers, et al. WOLTERS KLUWE)
、Reprotox®、TERIS、MEDLINE/PubMed を用いた。検索キー
ワードについては、Drugs in Pregnancy & Lactation(G.G.Briggs, R.K.Freeman, C.V.Towers,
et al.
WOLTERS KLUWE )、 Reprotox® 、 TERIS で は 、 ”bisoprolol” 、 MEDLINE/PubMed で
は、”bisoprolol” "pregnancy""human"とした 2。(検索年月日 2021 年 1 月 15 日)
抽出した公表文献 27 報について内容を確認した。27 報のうち、英語以外の文献 8 報、出産後
投与に関する文献 1 報、妊婦を除外した有効性に関する文献 1 報、レビュー文献 4 報を除外し、
13 報(疫学研究 4 報、症例報告 9 報)について詳細を検討した。
13 報の詳細は下表のとおりであるが、そのうち疫学研究 4 報の概要は次のとおりであった。
妊娠第 1 三半期の曝露と児の先天異常発生に関する情報については、本薬使用例 339 例を対象
とした研究(ドイツ奇形情報センター(1)
)では、対照群と比較して先天異常について発生率の
増加とは関連がみられなかった。本薬 9 例を含む β 遮断薬を妊娠初期に使用した母親の児 798 例
の疫学研究(スウェーデン出生レジストリ(2))では、心奇形の発生率の上昇(OR2.7、95%CI;
1.79-4.08)がみられたが他の降圧薬においても同様の結果であった。薬剤の内訳は不明であるが
β 遮断薬を妊娠第 1 三半期に処方された例(北米処方箋データベース(4)
)の解析では、心奇形
を含む先天異常について発生率の増加とは関連がみられなかった。
妊娠第 2 三半期以降の曝露と児への影響に関する情報については、本薬使用例 339 例を対象と
した研究(ドイツ奇形情報センター(1)
)では、妊娠第 1 三半期のみの曝露例に比し、分娩前の
少なくとも 2 週間前まで継続した例では出生体重が少なかった。国内研究(国内単施設研究(3)
)
では、本薬 5 例を含む β 遮断薬 45 例と疾患コントロールを比較し、β 遮断薬群では胎児発育不
全(FGR)が多かったが、本薬使用の 5 例において先天異常や FGR はみられなかった。妊娠第 3 三
半期の β 遮断薬処方例(内訳は不明)
(北米処方箋データベース(4)
)の解析では、新生児低血
糖や哺乳不良リスク増加などの影響がみられた。
(1) Maria Hoeltzenbein et al. Pregnancy outcome after first trimester exposure to
bisoprolol: an observational cohort study. J Hypertens. 2018 Oct;36(10):2109-2117
評価対象、評価項目
本薬、先天異常
評価例数
本薬 339 例
概要
German Embryotox pharmacovigillance institute における前向き研
究。本薬に少なくとも妊娠第 1 三半期曝露した 339 例と催奇形物質
に曝露していない対照コホート 678 例を比較した。使用目的は、高血
検索式"bisoprolol"[MeSH Terms] OR "bisoprolol"[All Fields]) AND ("pregnancy"[MeSH Terms] OR "pregnancy"[All Fields] OR
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Fields] OR "human"[All Fields]
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