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資料1-3 ビソプロロール 調査結果報告書及び添付文書[2.5MB] (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38855.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年度第15回 3/26)《厚生労働省》
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18.5 抗不整脈作用
心室性期外収縮患者に1日1回5mg、3週間以上連続経口投与し
たところ、心拍数の減少、PQ時間の延長とともに、期外収縮
数の減少が認められた14)。

(1)24時間ホルター心電図の平均心拍数と変化量:第1期
2.5mg/日投与
n
74
74
74

平均心拍数(Mean±SD)
94.6±14.0 拍/分
82.4±12.4 拍/分
-12.2±9.1 拍/分(p<0.001 paired t検定)

19. 有効成分に関する理化学的知見
一般名:ビソプロロールフマル酸塩(Bisoprolol Fumarate)
化学名:(2RS)-1-(4-{[2-(1-Methylethoxy)ethoxy]methyl}phenoxy)3-[(1-methylethyl)amino]propan-2-ol hemifumarate
分子式:(C18H31NO4)2・C4H4O4
分子量:766.96
性 状:白色の結晶又は結晶性の粉末である。水又はメタノー
ルに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)又は酢酸
(100)に溶けやすい。水溶液(1→10)は旋光性を示
さない。
構造式:
‌

‌

‌

(2)増量が必要と判断された被験者における24時間ホルター
心電図の平均心拍数と変化量:2.5mg/日継続投与(第1
期、第2期ともに2.5mg/日投与)、5mg/日投与(第1期
2.5mg/日、第2期5mg/日投与)

(n=24)
99.8±16.8 拍/分
85.1±12.1 拍/分
82.5±10.7 拍/分
-17.3±12.9 拍/分

‌

(n=24)
97.9±12.9 拍/分
87.3±13.3 拍/分
86.5±11.2 拍/分
-11.4±7.4 拍/分

登録時から第2期終了時 (p<0.001 paired t検定)(p<0.001 paired t検定)
LSmeanに基づく投与群間差の推定値(95%CI):
までの変化量
第1期終了(割付)時か
ら第2期終了時までの変
化量

-5.0(-9.5~-0.4)拍/分
-0.8±6.6 拍/分

-2.6±6.0 拍/分

(p=0.565 paired t検定) (p=0.045 paired t検定)

副作用発現頻度は11.5%(9/78例)であった。第1期の本剤
2.5mg/日投与群の副作用はγ-GTP増加2.6%(2/78例)のみ
であった。第2期の本剤2.5mg/日継続投与群の副作用は肝機
能検査異常8.3%(2/24例)、頭痛4.2%(1/24例)であり、
5mg/日投与群の副作用は心室性期外収縮4.2%(1/24例)の
みであった。
17.2 製造販売後調査等
17.2.1 使用成績調査
本態性高血圧症、狭心症及び心室性期外収縮患者8,818例中、
65歳以上の高齢者における副作用発現率は3.29%(97/2951
例)であり、成人(15歳以上~65歳未満)のそれは2.02%
(118/5848例)であった。
18. 薬効薬理
18.1 作用機序
選択性が高いβ1アンタゴニストでISA(内因性交感神経刺激
作用)はなく、降圧作用、抗狭心症作用、抗不整脈(心室性
期外収縮)作用を示す。
18.2 β1受容体選択性
18.2.1 β受容体に対する親和性の比較において、ビソプロロール
のβ1受容体(イヌ心室筋)に対する親和性はβ2受容体(イ
ヌ肺)に比し23倍強く、アテノロールは4.4倍、メトプロ
ロールは5.1倍であり、ビソプロロールが最もβ1選択性が高
かった9)。
18.2.2 慢性閉塞性肺疾患患者に5mg単回経口投与したとき、血圧、
心拍数は有意に低下したが努力肺活量、1秒量、1秒率など
呼吸機能は変化しなかった10)。
18.3 降圧作用
18.3.1 本態性高血圧症患者に1日1回5mg連続経口投与したところ、
投与2日目より収縮期血圧、拡張期血圧ともに有意な低下を
示した11)。
18.3.2 本態性高血圧症患者に1日1回5mg、7日間連続経口投与し、
血圧日内変動に及ぼす影響をみたところ、収縮期血圧、拡
張期血圧、心拍数は24時間にわたり有意な低下が認められ
たが、血圧日内変動リズムには差が認められなかった11)。
18.4 抗狭心症作用
18.4.1 労作性あるいは労作兼安静狭心症患者に1日1回5mg、2週間
連続経口投与したところ、心拍数・血圧(心筋酸素消費)
が有意に低下するとともに、狭心症発作回数と即効性硝酸
剤使用量の有意な減少が認められた12)。
18.4.2 安定労作性狭心症患者に1日1回5mg、2週間連続経口投与し、
運動負荷試験をしたところ、投与後ST下降(1mm)及び運
動中止までの時間の有意な延長が認められた13)。



点:101~105℃
‌

登録時
第1期終了(割付)時
第2期終了時

‌

平均心拍数(Mean±SD)
2.5mg/日継続投与
5mg/日投与

22. 包装

〈メインテート錠0.625mg〉
100錠[10錠(PTP)×10]、500錠[瓶(バラ)、乾燥剤入り]
〈メインテート錠2.5mg〉
100錠[10錠(PTP)×10]、500錠[10錠(PTP)×50]

500錠[瓶(バラ)]
〈メインテート錠5mg〉
100錠[10錠(PTP)×10]、500錠[瓶(バラ)]

23. 主要文献
1)医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議

公知申請
への該当性に係る報告書:ビソプロロールフマル酸塩 慢性心
不全の追加
2)野田和夫, 他:田辺製薬研究報告. 1990;27-33
3)鈴木 伸, 他:基礎と臨床. 1988;22(16):5790-5798
4)Leopold G.:J Cardiovasc Pharmacol. 1986;8 Suppl. 11:
S16-S20
5)Bühring KU, et al.:J Cardiovasc Pharmacol. 1986;8 Suppl.
11:S21-S28
6)Horikiri Y, et al.:J Pharm Sci. 1998;87(3)
:289-294
7)Kirch W, et al.:Clin Pharmacokinet. 1987;13(2)
:110-117
8)Yamashita T, et al.:J Cardiol. 2013;62(1)
:50-57
9)Manalan AS, et al.:Circ Res. 1981;49(2)
:326-336
10)田口 治, 他:循環器科. 1989;25(3):296-304
11)池田正男, 他:基礎と臨床. 1989;23(3):981-989
12)加藤和三, 他:臨牀と研究. 1989;66(7):2285-2294
13)加藤和三, 他:基礎と臨床. 1989;23(6):2395-2407
14)杉本恒明, 他:新薬と臨牀. 1988;37(11):2033-2045

-5-

24. 文献請求先及び問い合わせ先

田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター
〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10
電話 0120-753-280
‌

登録時
第1期終了時
変化量

26. 製造販売業者等
26.1 製造販売元

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