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「異種移植の実施に伴う異種移植片由来感染症のリスク管理に関するガイドライン(案)」 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43769.html
出典情報 厚生科学審議会 再生医療等評価部会(第98回 9/20)《厚生労働省》
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1 総則
1.1 目的
公衆衛生学的な観点から、異種移植片に由来する既知及び未知の感染症に対して、その
発生及び感染伝播を防止するためのリスク管理の方法を示すことを目的として、異種移植
を実施する上で最低限検討すべき技術的事項をまとめたガイドラインである。特に近年、
免疫応答性を制御するために遺伝子改変を行った動物由来の臓器の移植開発が進められて
きており、このような遺伝子改変によって生じる可能性のある感染因子の種のバリアーを
超えた伝播に対する考え方も示している。なお、異種移植の実施にあたっては、本文書を
参考としつつ、関係法令等の遵守を前提に、研究計画に則った個別具体的な適切なリスク
管理計画を策定することが重要である。

1.2 定義
用語

定義

異種移植

(1)本文書において、異種移植とは、次に掲げることを
いう。
a ヒト以外の動物に由来する生理的な機能を有する細胞、
組織又は臓器をヒトに移植、埋め込み又は注入するこ
と。
b 体外において、ヒト以外の動物に由来する生理的な機能
を有する細胞、組織又は臓器に接触(※)したヒトの体
液、細胞、組織又は臓器をヒトに移植、埋め込み又は注
入すること(ヒト多能性幹細胞をヒト以外の動物体内で
分化させた細胞、組織又は臓器を含む)。
(2)したがって、動物由来のものであっても、自律的に
生理的な機能を有さない、例えば、心臓弁、インスリ
ン、ゼラチン、アテロコラーゲン等の材料又は薬剤をヒ
トに使用することは、異種移植に含めない。

異種移植片

異種移植において、ヒトに移植される、埋め込まれる若し
くは注入される、又はヒトの体液等と接触するヒト以外の
動物に由来する細胞、組織又は臓器をいう。

感染因子

ドナー動物及びヒトへの感染性を有する微生物及び感染性
タンパク粒子(プリオン)を指す。ドナー動物又はヒトに
対する病原性が現時点では不明であるものを含む。

異種移植片由来感染症

異種移植片の人体の移植によって、異種移植片が有していた感
染因子が移植患者に伝播し、発症しうる感染症を指す。

ドナー動物

異種移植に用いる異種移植片を提供する動物をいう。

コロニー

遺伝的に均一なドナー動物の集団をいう。

閉鎖系の集団

同一の閉鎖空間で飼育されたドナー動物の集団をいう。

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