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【医薬品・医療機器等安全性情報No.416】 (21 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000185468_00019.html |
| 出典情報 | 医薬品・医療機器等安全性情報 416号（1／22）《厚生労働省》 |
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〔症例概要〕
患者
副作用
１日投与量
投与期間
No.
性・
年齢
1
男 肺扁平上皮癌
1500mg
中毒性表皮壊死融解症（TEN）
50代 第四期
（１クール） 喫煙歴：有り（20本/日，喫煙年数不明）
（右胸膜転移，
本剤投与前のPS：０
骨転移）
アレルギー歴：薬疹（セフトリアキソンナトリウム及びセフォゾプラン塩
酸塩による紅斑，発現時期：本剤投与約３か月前）
使用理由
（合併症）
経過及び処置
シ ス プ ラ チ ン80mg/m2及 び ド セ タ キ セ ル80mg/m2投 与 ３
コース後，以前より認めていた心嚢水が急速に増加し，癌性
心膜炎による心タンポナーデの状態となり入院。
投与開始日 全身状態の回復を待ち，肺扁平上皮癌に対し，本剤投与開始
（最終投与）。
投与５日後 ニコルスキー現象をきたし，全身の約30%はびらんとなった。
水疱，潰瘍あり。皮疹部分の皮膚の色は常色。無数の発疹あ
り（直径：20cm～）。健常皮膚あり。発現部位は躯体，上肢，
顔面。自覚症状は自発痛および圧痛。皮膚科にコンサルトし，
TEN型薬疹と診断。
投与６日後 メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム500mg点
滴施行。軟膏薬（アルプロスタジルアルファデクス10mg，
白色ワセリン100g）開始（～投与11日後まで）。
投与７日後 メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム500mg点
滴２日目を行い，他院皮膚科へ転科するも，転科先で心タン
ポナーデによる意識消失発作を発症。
投与８日後 再度，当院内科に入院。再度，心嚢ドレナージチューブを挿入。
日付不明
各種軟膏，処置により，皮膚症状は徐々に改善傾向となるが，
呼吸，心，肝，腎機能は低下。播種性血管内凝固症候群（DIC）
を合併。
投与12日後 死亡。死因：DIC，肺癌。
剖検なし。死亡時，TEN型薬疹は未回復。
投与11日前
臨床検査値
検査項目（単位）
AST（IU/L）
ALT（IU/L）
BUN（mg/dL）
Cr（mg/dL）
eGFR（mL/min/m2）
白血球（/uL）
赤血球（104/uL）
Hb（g/dL）
Ht（%）
血小板（104/uL）
ALB（g/dL）
CRP（mg/dL）
PT（秒）
PT（%）
PT-INR
APTT（秒）
AT III（%）
FDP（ug/mL）
Fib（mg/dL）
投与11日前 投与３日後 投与７日後 投与８日後 投与11日後 投与12日後
17
60
21
118
12
14
32
98
0.89
0.73
1.56
5.14
71
88
38
10
10770
18420
14780
7600
277
287
265
238
8.0
8.9
8.3
7.3
25.4
28.0
26.3
22.9
23.2
22.8
9.2
3.6
2.0
2.7
3.1
11.90
32.53
16.5
13.1
38
63
1.98
1.35
32.3
36.5
55
93
15.0
18.3
477
258
-
併用薬：デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム
医薬品・医療機器等安全性情報
No.416
－21－
2025年１月
患者
副作用
１日投与量
投与期間
No.
性・
年齢
1
男 肺扁平上皮癌
1500mg
中毒性表皮壊死融解症（TEN）
50代 第四期
（１クール） 喫煙歴：有り（20本/日，喫煙年数不明）
（右胸膜転移，
本剤投与前のPS：０
骨転移）
アレルギー歴：薬疹（セフトリアキソンナトリウム及びセフォゾプラン塩
酸塩による紅斑，発現時期：本剤投与約３か月前）
使用理由
（合併症）
経過及び処置
シ ス プ ラ チ ン80mg/m2及 び ド セ タ キ セ ル80mg/m2投 与 ３
コース後，以前より認めていた心嚢水が急速に増加し，癌性
心膜炎による心タンポナーデの状態となり入院。
投与開始日 全身状態の回復を待ち，肺扁平上皮癌に対し，本剤投与開始
（最終投与）。
投与５日後 ニコルスキー現象をきたし，全身の約30%はびらんとなった。
水疱，潰瘍あり。皮疹部分の皮膚の色は常色。無数の発疹あ
り（直径：20cm～）。健常皮膚あり。発現部位は躯体，上肢，
顔面。自覚症状は自発痛および圧痛。皮膚科にコンサルトし，
TEN型薬疹と診断。
投与６日後 メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム500mg点
滴施行。軟膏薬（アルプロスタジルアルファデクス10mg，
白色ワセリン100g）開始（～投与11日後まで）。
投与７日後 メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム500mg点
滴２日目を行い，他院皮膚科へ転科するも，転科先で心タン
ポナーデによる意識消失発作を発症。
投与８日後 再度，当院内科に入院。再度，心嚢ドレナージチューブを挿入。
日付不明
各種軟膏，処置により，皮膚症状は徐々に改善傾向となるが，
呼吸，心，肝，腎機能は低下。播種性血管内凝固症候群（DIC）
を合併。
投与12日後 死亡。死因：DIC，肺癌。
剖検なし。死亡時，TEN型薬疹は未回復。
投与11日前
臨床検査値
検査項目（単位）
AST（IU/L）
ALT（IU/L）
BUN（mg/dL）
Cr（mg/dL）
eGFR（mL/min/m2）
白血球（/uL）
赤血球（104/uL）
Hb（g/dL）
Ht（%）
血小板（104/uL）
ALB（g/dL）
CRP（mg/dL）
PT（秒）
PT（%）
PT-INR
APTT（秒）
AT III（%）
FDP（ug/mL）
Fib（mg/dL）
投与11日前 投与３日後 投与７日後 投与８日後 投与11日後 投与12日後
17
60
21
118
12
14
32
98
0.89
0.73
1.56
5.14
71
88
38
10
10770
18420
14780
7600
277
287
265
238
8.0
8.9
8.3
7.3
25.4
28.0
26.3
22.9
23.2
22.8
9.2
3.6
2.0
2.7
3.1
11.90
32.53
16.5
13.1
38
63
1.98
1.35
32.3
36.5
55
93
15.0
18.3
477
258
-
併用薬：デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム
医薬品・医療機器等安全性情報
No.416
－21－
2025年１月