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参考資料3_モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第2回)議事録 (15 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/110/mext_00015.html |
出典情報 | モデル・コア・カリキュラム改訂に関する連絡調整委員会(第3回 5/11)《文部科学省》 |
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う意味では、人間教育というところが抜けているのではないかと思っております。
全国80大学の学則――通則とも言いますけれども、その第1条を見てみますと、例えば国
立大学では、学術の理論及び応用を享受・研究し、その深奥を究め、または高度の専門性
が認められる職業を担うため、深い学識と卓越した能力を培い文化の発展に寄与すること
を目的とする。」とされており、国立大学の通則・学則は、ほとんどこの文言でつくられて
います。ここでは、一切人間教育に触れられていないわけでございます。一方、私立医科
大学29校の学則を見ますと、開学の理念から人間教育のことをほとんどの大学でうたって
おります。
そういう意味では、先ほどのキャッチフレーズの中頃に、「医療者として根幹となる資
質・能力を醸成し」という言葉がございます。それから、基本方針の中にも、3ページでし
ょうか、資質・能力の改訂のところに、
「総合的に患者・生活者をみる姿勢」と載っており
まして、これをもう少し膨らませていただけないかと思っているところでございます。
例えば、先ほども申し上げましたように、私立大学では、開学の理念を学則の第1条にう
たって、ほとんどの大学で人間教育について文章化されているわけであります。国立大学
の中で唯一学則が少し違っているのが東京医科歯科大学でございまして、東京医科歯科大
学の学則第1条には、「本学は医学及び歯学の理論並びに応用を享受・研究し、併せて人格
の陶冶をなすものである」と。この「人格の陶冶をなすもの」というような言葉は、ほか
の国立大学にはほとんど出てまいりません。私大では、ほとんどの大学で学則の第1条にそ
のような文言が使われておりまして、御紹介をいたしますと、
「人格の陶冶」、
「幅広く深い
教養」、「豊かな人間性の涵養」、「人道に根差した」、あるいは「教養の高い人材育成」、そ
れから「高い倫理性」、「道徳的能力の涵養」、「崇高な人類愛」、「健全な良識」、「まことの
人間の育成」と、人間教育のことを必ず学則の第1条に入れているわけであります。
そういう意味では、前回の28年改訂のモデル・コア・カリキュラムの中にも、各論とし
てのこういうことを勉強しなさいということはあるわけですが、基本的に患者の痛みを理
解できない、あるいは患者家族の痛みを理解できない医者を幾らつくり出しても、医者と
しては未熟でございますから、ぜひモデル・コア・カリキュラムの中に、このような人間
教育、そして人格の陶冶等々の具体性を持った内容を盛り込んでいただければありがたい
と思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【永井座長】
ありがとうございます。今の点、小西先生、河野先生、いかがでしょう
か。
-15-
全国80大学の学則――通則とも言いますけれども、その第1条を見てみますと、例えば国
立大学では、学術の理論及び応用を享受・研究し、その深奥を究め、または高度の専門性
が認められる職業を担うため、深い学識と卓越した能力を培い文化の発展に寄与すること
を目的とする。」とされており、国立大学の通則・学則は、ほとんどこの文言でつくられて
います。ここでは、一切人間教育に触れられていないわけでございます。一方、私立医科
大学29校の学則を見ますと、開学の理念から人間教育のことをほとんどの大学でうたって
おります。
そういう意味では、先ほどのキャッチフレーズの中頃に、「医療者として根幹となる資
質・能力を醸成し」という言葉がございます。それから、基本方針の中にも、3ページでし
ょうか、資質・能力の改訂のところに、
「総合的に患者・生活者をみる姿勢」と載っており
まして、これをもう少し膨らませていただけないかと思っているところでございます。
例えば、先ほども申し上げましたように、私立大学では、開学の理念を学則の第1条にう
たって、ほとんどの大学で人間教育について文章化されているわけであります。国立大学
の中で唯一学則が少し違っているのが東京医科歯科大学でございまして、東京医科歯科大
学の学則第1条には、「本学は医学及び歯学の理論並びに応用を享受・研究し、併せて人格
の陶冶をなすものである」と。この「人格の陶冶をなすもの」というような言葉は、ほか
の国立大学にはほとんど出てまいりません。私大では、ほとんどの大学で学則の第1条にそ
のような文言が使われておりまして、御紹介をいたしますと、
「人格の陶冶」、
「幅広く深い
教養」、「豊かな人間性の涵養」、「人道に根差した」、あるいは「教養の高い人材育成」、そ
れから「高い倫理性」、「道徳的能力の涵養」、「崇高な人類愛」、「健全な良識」、「まことの
人間の育成」と、人間教育のことを必ず学則の第1条に入れているわけであります。
そういう意味では、前回の28年改訂のモデル・コア・カリキュラムの中にも、各論とし
てのこういうことを勉強しなさいということはあるわけですが、基本的に患者の痛みを理
解できない、あるいは患者家族の痛みを理解できない医者を幾らつくり出しても、医者と
しては未熟でございますから、ぜひモデル・コア・カリキュラムの中に、このような人間
教育、そして人格の陶冶等々の具体性を持った内容を盛り込んでいただければありがたい
と思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【永井座長】
ありがとうございます。今の点、小西先生、河野先生、いかがでしょう
か。
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